いよいよキャンプ初日を迎えたSHOTA、TAKUMI、FUKIの3人。期待と不安が入れ混じる中、トレーニングがスタート。同じ年の2001年生まれのメンバーで構成されたグループでのトレーニングとなった。まずはリフティングでウォーミングアップ。その後6対2のロンドを行い、シュート練習へ。この日の午前のテーマはずばり、”フィニッシュ”! 3ヶ所から連続で行われるシュートトレーニング。少し複雑な内容に戸惑うも、徐々に理解していく3人。次のトレーニングもシュート練習。違ったパターンからのシュート。途中ディフェンスも付け、1対1の要素も含まれたトレーニング。次のトレーニングもシュート練習がメイン。一番最初のトレーニングより、さらに複雑になり、困惑する3人。ここでの1対1はさらにインテグラルな(試合に近い)シチュエーションで行われた。最後のトレーニングはポゼッションゲーム。技術に優れたスペイン人たちとのトレーニング。炎天下の中で行われたトレーニングは、非常に充実したものとなった。
サイドバックのFUKIは、攻撃メインのトレーニングでアピールするのが難しかったが、がむしゃらに奮闘。左利きのSHOTAはパンチ力のあるシュートと、高い技術でアピール。TAKUMIも、最初こそ緊張感があったが、徐々に安定したプレーを見せ、スペイン人選手とのコンビプレーも見せていた。
昨年に引き続き、2年連続ロンドンからの参加となったHIRO(2006年生)。彼は既にこのキャンプ3週目に突入しています!昨年は、ゴールキーパーとしての参加だったHIROは、今年はフィールドプレーヤーとしての参加。この1年間で技術をつけてスペインに帰ってきたものの、少しウエイトアップしてしまったか、身体にキレが感じられず。その為、相手をかわすも、追いつかれるシーンがよく見られた。スペイン語が話せないHIROだが、オープンな性格で、みんなの人気者に。常にピッチ内では、「リチャード!(イングリッシュネーム)」「ヒロ!」という声が聞こえてくる。
バルセロナで長期チャレンジを続けるTAKERU(2003年生)も、2年連続での参加。昨シーズンのキャンプでは前半戦で得点王になっているだけあって、今回もグループでの中心としてプレー。キャンプも2週目に入り、すでに溶け込んでいる様子。プレー面でも、言葉の壁は少なくなり、声を出しての要求や、指示するシーンも。確かな技術を持っているだけに、炎天下の中、疲れに負けず、どれだけ高いパフォーマンスを見せ続けられるかが、今キャンプの鍵となりそうだ。
午後のメニューは、2つに分かれてのトーナメント。
アレビン(U12)の1年目(2006年生まれ)までは1対1のトーナメント。アレビンの2年目以降 (2005年生まれ)は、4チームに分かれての7人制でのトーナメント。
チーム分けは、TAKERU(ドイツ)、TAKUMI(ドイツ)、SHOTA(スペイン)、FUKI(ヨーロッパ)となった。
スペイン人特有のゆるいリズムで始まったゲーム。日本人の悪い癖である、相手に合わしてしまう所が出てしまう。一番最初に登場したSHOTA。ゴール前で決定機を迎えるも、簡単なシュートを外してしまう。逆にスペイン生活に慣れたTAKERU、ゴール前でややエゴイスティックなプレーでゴールを奪う。早くもチームメイトから信頼を得ているようだった。TAKUMI、FUKIも技術レベルに大きな差はないものの、遠慮がちなプレーが多く、アピールには程遠いゲームとなった。TAKERUの2ゴールのみとなった初日のトーナメント。今後の爆発に期待だ。
一方、HIROは、1対1バトル。キャンプも3週間目を迎え、やや疲れが出ているようだった。切り返しでシュート体制になるも、肝心なシュートが力不足で枠をとらえることができず。しかし、終始笑顔で楽しみながらプレーするHIROらしさも見られた。