セニョーラス、セニョーレス!皆さん、こんにちは!さぁ、遂にこの瞬間がやって参りました。MIC(地中海国際サッカートーナメント)2012もいよいよ決勝トーナメントベスト8。そして、この日は何と、我らが作陽高校対、あのカナリア軍団、ブラジル代表との対戦となりました。優勝候補筆頭のセレソンと、タイトルの掛かった大会でガチンコ勝負が出来る。作陽イレブンにとっては、願っても無い舞台です!
ちなみに、ここまで勝ち上がって来たベスト8の顔ぶれを整理してみると、、、
ブラジル代表、作陽高校、チェゼーナ(イタリア)、SPORT NORTE AMERICA(エクアドル)、CRUZ AZUL(メキシコ)、FARNERS(スペイン)、ASPIRE FOOTBALL DREAMS(カタール)、LOCOMOTIVE(グルジア)と言う海外のクラブがひしめき合う展開となりました。
今シーズンは、EURO2012(ポーランド・ウクライナ大会)の関係で、スペインのユースの強豪が出場する事が出来ず、このような結果となった訳です。
さぁ、地元LLORET DE MAR(ジョレット・デ・マル)のグラウンドには、黄色のユニフォームをまとった、ブラジルと、お馴染み緑のユニフォームをまとった作陽高校が、相対します。
試合は、戦前の予想通り、ブラジルが主導権を握ります。テクニック、スピード、パワー、全てが数段上の実力を持つブラジル代表。作陽も、持ち前のチームワークと、組織力で対抗します。しかし、いくら組織をしっかりと固めても、得てしてその牙城を崩すのは、個の力。ブラジルのセンターフォワードの9番は、この試合で異次元の実力を発揮し、異才を放ちます。
中盤の激しいプレスの中で、作陽がボールを奪われるや否や、一瞬にして素早いパス交換、もしくは一発のキラーパスによって、瞬く間にチャンスを演出し、そしてものにして行くセレソン。
作陽は、カナリア軍団を前に、最初はやや圧倒されていた感があったものの、徐々に対処の仕方に慣れて来ると、持ち味の細かいパスワークで、自分達のフットボールを披露します。
その巧みなパスワークに、会場に詰めかけた観客達は、「おぉ~!!!」と歓声を上げます。
スコアボードでは着実にセレソンが数字を上乗せして行く一方、作陽も何度か好機を掴み、奮闘する姿に、いつしか周囲の観客は作陽サポーターに!
「SAKUYO ! SAKUYO ! SAKUYO ! SAKUYO ! 」
そして遂に試合終了のホイッスル。試合結果は、0-8で、ブラジル代表の圧勝劇となりました。
がしかしながら、点数差程の敗北感を感じないのは何故でしょうか!?それは、0-4になっても、0-5になっても、0-8になっても、1分たりとも無駄にすまいと、気持ちを込めて戦った作陽イレブンの奮闘ぶりが、少しだけ爽快感を味あわせてくれたのかもしれません。
世界はまだまだ遠い。
しかし、日本のいち高校チームが、フットボール大国の代表相手に全力で戦った姿は、試合後の会場に拍手喝采を沸き起こし、この場にいた人達に、感動をもたらした事は、間違いありません。
さぁ、この強烈な体験を糧に、今後、彼らが大きく成長する事を、願って止みません。
(編集後記)
MIC2012 Juvenil(U18)大会は、準決勝でブラジルを0-0のPK戦の末に破ったエクアドルのSPORT NORTE AMERICAを、カタールのASPIRE FOOTBALL DREAMSが1-1からのPK戦の末に勝利を収め、初優勝を果たしました!