2019年 7月20日(土)
DAY 8 (15)
いよいよ、今日はキャンプ最終日。
ビジャレアルは今日も30度を越す真夏日が予想され、朝から十分に暑さを感じます。その為、予定の10:00より15分早く、今キャンプ最後のトレーニングが開始されました。
昨日と同様、各カテゴリー毎に別々のピッチに分かれてトレーニング。最後のトレーニングは、主にゲームが行われました。参加者達を迎えに、選手達の親も大勢見守る中、選手達は、暑さと蓄積した披露にも負けず、最後の力を振り絞ってプレーしました。
プレ・ベンハミンとベンハミンのグループでは、イチタが相変わらずの安定感あるプレーぶりを見せていました。自分の出来る範囲の事を、無理なく、卒無くプレーする事が出来るイチタ。安定感は、重要な彼の武器です。これからは、そこから、どれだけ、強引なプレー、チャレンジ的なプレーを身につけ、繰り出して行けるか。更に良い選手になる為に、トライして行って欲しいと思います。
イッキとユウキは年上達にも負けじとルーズボールに激しくアタック。1歳、2歳年上とのプレーは、決して簡単では無く、実際、彼らのやりたいプレーをなかなかやらせて貰えませんが、何とか活躍しようと、奮闘していました。フィジカル面はさておき、もっと、フットボールを知って行く事が必要です。味方がボールを持った時に、何処にスペースを見つけて要求すれば、ボールを引き出しやすいのか、味方をどう生かしてプレー出来るか、などなど。プレ・ベンハミンだけのトレーニングの時は、自分より明らかに上の選手がいなかった為、自信と持ち味の負けん気の強さを生かして、生き生きとプレーしていましたが、フィジカルや技術など、自分達を上回る選手の中に入った時にも、活躍出来る選手になって欲しい。イッキとユウキはプレースタイル、フィジカル条件、足の速さ、色んな面が非常に似ていて、荒削りながらも、素材として、これから楽しみな選手達。上を目指して、頑張って欲しいと思います。タカトは、レフティーと言う魅力的な武器を持ち、昨日活躍したように、とても良いものを持っています。まだまだ精神面が不安定で、トップパフォーマンスと、そうでない時のムラが大きいものの、これからもっとお兄ちゃんになって行けば、彼は、もっと上に突き進んで行ける素材だと思います。
アレビンでは、タケルとトシユミがプレー。2人は、いつ何処で、どういうプレーをすべきかと言う事が、まだあまり整理出来ていません。自分の武器がどう言うもので、何処でそれを使うべきか、もっともっと追求して行って欲しい。小6で170cmあるタケルは、兎に角デカイ!お兄ちゃんも185cmあるとの事で、まだまだ十分に伸びる可能性あり。そうなると、やはり、高さを生かす武器である、ヘディングの強さだったり、前線でボールを収めるポストプレーだったり、自分の特徴を生かしたプレーを、もっとこだわってやって欲しい。あの高さは魅力ですから、それを生かさない手は無い。トシは、トリッキーなプレーが好きなようで、5回に1回ぐらいは、それを成功させて、周囲を驚かせる事がありました。しかし、5回に1回では、割合としては良く無い。それを2回、3回成功させる技術の鍛錬が必要だし、状況判断力を付けて、いつ、何処で、何をすべきかを整理出来れば、もっと輝ける瞬間は増えるはず。
インファンティルのK.Z. Vermelhoの6人衆では、今日一番目立っていたのは、ヤマトでした。右利きで左サイドでプレーする彼は、スピードに乗ったドリブルで仕掛けて行くのが得意。これをもっと磨きを掛け、縦に突破したり、中にカットインして自分でシュートを放つ形を両方ハイレベルで出来るようになって欲しい。君なら出来る!今日の試合、もらったPKをGKに止められてしまったのは、頂けない。緊張感の中、ああ言うシーンで決められる男になって欲しい。逆に、今日、なかなか消化不良に終わったのがユウトとトモタカ。ユウトは異文化の環境になかなか馴染めず、それがプレーにも出てしまった形。球際の激しさの足りなさも、指摘されました。ようやく少しずつ、エネルギッシュにプレーしようと慣れて来た頃に、キャンプが終わってしまったのは残念。でも、この1週間で感じたものを今後に活かす事が出来れば良いわけで、是非、ユウトには進化して行って欲しいと思います。トモタカは、小柄なだけに、瞬時のスピードを生かし、ボディーコンタクトの少ないプレーに磨きを掛ける必要があります。この日は、やや精彩を欠き、判断を誤ってボールロストするシーンが幾つありました。常に、味方と敵の状態、ポジショニングを首を振って確認し、最適解を見出せる選手になって欲しいと思います。技術のある君なら、やれるはず!コウは持病の腰痛と付き合いながらのキャンプ後半となりました。それでも、いつも明るく、前向きに取り組む姿勢は、非常に好感が持て、スペイン人の参加者からも人気者になったことは、自然の流れと言えるでしょう。ムードメーカーとして、日本人参加者達を盛り上げてくれた貢献は大きい!ありがとう、コウ!そして、リンタロウとタイチ。この日のリンタロウは、いつもの安定したプレーのリンタロウに戻ってくれました。今回は右利きながら、左サイドバックを務める事が多かった為、しかし、だからこそ、中の状況を常に見ながらプレーしていたので、中へのカットインで相手の陣形を崩すシーンも見られました。両サイドバックに、センターバックもこなすポリバレントなリン。しなやかで賢い選手なだけに、この先、楽しみです。細過ぎなのが気になりますが。。。笑 タイチ。この日も、トップ下の位置で、軽やかなボールさばきから左右、中央にパスを送り込み、ラストパサーとしてのプレーを見せてくれました。でも、やはり、彼には、時には強引でもいいから、自分で仕掛け、そして自分がフィニッシュまで持って行く姿をもっと見せて欲しい!今は、単なるテクニックのある選手。そこから、相手にとって怖い選手に進化して行って欲しい。
そして最後は、カデテのタカヒロ。この日は、ボールポゼッションからシュートまで持って行くゲーム形式と、ハーフコートゲームを行いました。安定したプレーを見せるタカですが、まだまだ、イージーミスを時折犯してしまう事も。また、コーチからは、ビルドアップの際、自分の所にボールが入って来た時、プレッシャーがかかっていない場面でも、直ぐにボールを叩いてしま事を指摘されていました。相手がどう出て来ているのかの状況判断、戦術眼に磨きを掛け、全ての面でレベルアップして行って欲しいと思いました。
トレーニング後は、キャンプ終了証書が一人一人に手渡され、今回出会った仲間達と写真を取ったり、握手して、再会を約束していました。
その後は、プレ・ベンハミン3人は車で、その他のメンバーは列車で、バルセロナへ戻りました。
明日は丸一日バルセロナ観光です。