7月22日(火) バルセロナは今日も太陽が燦々と降り注ぐ真夏の陽気です
さて、今日はバルセロナ市内観光です。
まずはサグラダ・ファミリアから。
SOSUKEのお父さんは建築関係のお仕事をしているとのことで、流石に息子の口からは、「これってガウディーって人が作った教会なんだよね!?」と一言。
続いてはカンプノウです。ここで疲れからか、少しお腹の調子が悪いというTAIKIはバルサショップで休んでいることに。
寂しく1人でのカンプノウ観光となってしまったSOSUKEですが、「うわぁ~すげっ!」「でかっ!」と感動と驚嘆の声を連発。どうやらかなり明るいキャラのようです。
カンプノウ自体は芝の張替えや観客席の交換などの工事で車両が入っていたりと、カンプノウの真の美しさを堪能することが出来なかったのですが、
「いいもん、シーズン中にまた来るから」とケロリとした表情で一言。
う~ん前向きです!
その後、バルサ博物館を見学した後、バルサショップで買い物です。友達や家族思いのSOSUKEは、沢山の買い物をしていました。
TAIKIも少し休んだら回復したようで、3人で近くのレストランで食事を取りました。
その後、エスパニョール寮に戻って休憩です。
暑い夏は本当にこれだけの移動でも結構疲れます。
が、少年たち、特にまだバルセロナのビーチに行った事の無いSOSUKEは「今からでも別にいいよ」としきりに行きたい気持ちを表現していました。
さて、午後からはいよいよビーチです。
この3日間ですっかりバルセロナのメトロを把握したTAIKIのお陰で、ビーチ近くの駅に現地集合することも出来ました。
TAIKI「俺、もうメトロなら何処でも行けるよ!」
この日は最高のビーチ日和だけあって、人!人!人!
SOSUKE「うぁ~海だぁ~!!!」
TAIKI「俺は雨男じゃなかった」
そう、TAIKIがエスパニョールキャンプ前に行った時は嵐のような大雨に祟られたのでした。
泳ぎには自信のあるというSOSUKEは、「あの沖の方のテトラポッドまで泳いでくるよ!TAIKI行こう!」と元気良く海に飛び込んで行きました。
テトラポッド!?あぁ、確かに沖から300m程離れた所に水中から突き出したテトラポッドの小山がありますね。でも、300mは結構遠いです。相当頑張らなければいけません。
波打ち際で遊んでいる海水客の群れを突破し、50m程沖の方へ進んで行きました。
っと思ったら、クルリとターンして、引き返して来ました。
戻って来たSOSUKE。
「どうしたん!?」
「無理っ!」
なかなか面白いヤツです。
その後、持って来たビーチサッカー用のボールでリフティングやPK合戦をして結構盛り上がりました。
そんなこんなでたっぷり2時間遊び、時刻は夕刻の20時。日本では20時は夜ですが、ここバルセロナの真夏でも22時ぐらいまで明るいのです。それでも、日差しは完全に西日の傾きの中で弱まり、周囲の人もまばらになって来ました。
そんな時、ロシア人とアルゼンチン人という奇妙な組合せのお兄ちゃん達が「一緒にフットボールやらないか!?」と声を掛けて来ました。
さらにフランス人!?らしきまた別のお兄ちゃんも混ざり、私を含め、3vs3のビーチサッカーをすることに。
ここでは、大人4人に混ざりながらも、TAIKI、SOSUKE共に大活躍。試合は12vs10と激戦の繰り広げられた40分間となりました。
2人は大喜びで、特にSOSUKEは6人の中で最も多くのゴールを決め、アルゼンチン人から「お前は日本のメッシだ!」と賞賛され、褒められていました。
時刻は20時40分。さぁ、夕飯の時間です。
SOSUKE「あれっ、俺のポシェットが無い」
んっ、まさか!
「おいおい、良く探してみ。タオルの下とか」
SOSUKE「やっぱり無い!」
TAIKI「まじで!?」
そこで、皆で周囲やゴミ箱などを探しましたが、どこにも見つかりません。
置き引き!?
到着した頃に比べ、人は殆どちらほらとしかいない状況だっただけに、果たしていつ!?
でも、確かに物は無いわけで、もはやそうとしか考えられません。
皆、サッカーに夢中になってしまい、荷物の事が脳裏から離れていたのも事実。
聞けば、中にはまだ2万円分のユーロが残っていた財布、お姉ちゃんから借りていたデジカメ、同じくデジカメ機能を活用する為に入れていた携帯電話、そして、腕時計が入っていたといいます。
が~ん
痛い、痛過ぎる
明るいキャラクターのSOSUKEの落胆する表情を見て、非常に辛い気持ちになりました。
サッカーに夢中になりつつも、冷静な心で荷物をチェックし続けなければいけなかった。
引率者として失格です。腹が立つやら情けないやら。
無常にも、完全に日の沈んだ空が、うっすらと暗くなって来ました。
いつまでもくよくよしても仕方がありません。
皆お腹はぐうぐうのはずです。
「これだけ探して無いのだから、もうここには無い。きっと悪いやつに取られたんだと思う。幸い、SOSUKEは海外旅行保険に入っているから、それで少し
は取り戻せるかもしれない。お金もデジカメも携帯も時計も、また手に入れることは出来る。取り返せないのはさっきまでパシャパシャ撮っていた写真ぐらいか
な。でも、俺のカメラで撮ったやつを送ってあげることは出来る。パスポートさっき預かっておいてよかったわ」
責任の一旦を感じながらもこんなセリフを吐くのはバツが悪いものです。
SOSUKE「あぁ~ムカつく!親に怒られるわ!もうこういう旅行させてもらえんかもしれん」
「大丈夫だよ。悪いのは盗ったやつらだ。SOSUKEじゃない。まぁ、俺も含め、油断や隙を見せてしまったのがいけないと言えばいけないけど。でも、やつらはろくな死に方しないよ。それに、足が折れてサッカーが出来なくなるとかいう悲劇よりはましだ。お金や物は何とかまた手に入れることが出来るか
ら。良い選手になって、お金を稼いで、お母さんやお姉ちゃんに100倍にして返して上げればいいじゃん。
とにかく、これは痛過ぎるけど、致命的な話じゃない。大事なのは、明日から始まるワールドカップの2週間に全力で頑張って、少しでも上手くなって帰ることだ」
SOSUKE「うん」
少し気持ちが落ち着いたのか、SOSUKEらしい声や表情を取り戻しているようです。
夕食は近くの魚介類屋さんでパエリャや生ハム、貝のバターソテーなどで舌鼓。
その頃にはすっかり元気なSOSUKEになっていました。
明るい君のキャラクターにこっちまで少しホッとさせられたよ。
そんなわけで、ビーチでの楽しいひと時が一瞬にして失望に変わってしまった2日目。
起きてしまったことを引きずって行くのは得策ではない。
SOSUKE!気持ちを切り替えて明日から頑張ろうぜ!
by 植松 慶太
過ぎたことを悔やんでも始まからない。頑張れSOSUKE!! ワールドカップでしっかりゴールを決めて来い!
植松さん宜しくお願い致します。
投稿情報: SOSUKE OTTOSAN | 2008/07/24 15:50