7月25日(金) 今日のバルセロナは一段と暑し!
チャンピオンシップWORLD LEAGUEが開幕して2日目。
ここまではTAIKI擁するチーム【ワールド・チームA<インファンティル>】(スペイン全国から集まったスペイン人の集まり+TAIKIという構成)は2連勝で暫定ながらリーグ首位に立っています。チームは全5チームの2回戦総当りで行われ、全8試合での総合成績で順位を争います。昨日は初戦vsプラン・マルセB戦を3-2で勝利、この試合では右サイドからオーバーラップしたTAIKIの見事なパスワークからのゴールもありました。そして第二回戦はvsワールド・チームB戦。センターバックにどっしり構える韓国人シン・ヨン・フーの牙城を崩し、見事5-1で勝利しました。
一方のSOSUKE擁する【ワールド・チーム<アレビン>】は、初戦を強豪FCポルトガルと対戦、良い所無く破れ、1-7と大敗を喫してしまいました。このチームは、メキシコ人、アルゼンチン人、ギリシャ人、ロシア人、スペイン人、そして日本人の寄せ集めのチームだけに、パスワークが無く、まとまりの無い感じがあっただけに、今後が心配です。
さて、今日はいつものように、午前中にチーム練習が行われ、昼食前の13時半にSOSUKEのチームがLEAGUE第二回戦を行いました(昨日の2試合目は親善試合でした)。対戦相手は昨日、親善試合を戦った相手テクノ。昨日は互角の戦いでしたが、今日は何と、寄せ集めのワールド・チームがちゃんとチームとして機能しているではありませんか。パスが面白いように通り、相手守備陣を簡単に崩して行きます。まるで昨日とは別チームです。トビアス監督はどんな魔法を使ったのでしょう。こんなに簡単に、一日でチームは変貌するものなのでしょうか。試合は何と、13vs1でワールド・チーム<アレビン>の圧勝です!そして、我らがSOSUKEもセンターライン付近から、相手のGKが前に飛び出しているのを見てロングシュート!これが、見事に決まり、皆から「ケ・ゴラッソ!(スッゲーシュートだ!)」と叫ばれていました。これで波に乗ったSOSUKEは、もう一点をもぎ取り、見事に圧勝劇に一役買っていました。
私との約束、“2ゴール以上決めて尚且つ試合に勝ったらアイスを奢って上げるよ”という条件も見事クリアーです!
SOSUKEはすっかりチームに溶け込んだ様子で、言葉が通じないながらも、皆から「SOSUKE!SOSUKE!」と言ってちょっかいを出されています。また、ギリシア人も全くスペイン語が分からないようで、言葉を超えた身振り手振りのコミュニケーションで皆お互いを理解し合っているようです。
さて、そんなSOSUKE擁するワールド・チーム<アレビン>はこの日2試合目、そしてLEAGUE第3回戦のvsプラン・マルセッA戦を15時半から迎えました。
すっかりチームとして機能し始めたワールド・チーム。ボールを持った見方に対し、常に周囲の選手がパスをもらえるポジション取りをし、無理なくパスを繋いで瞬く間に相手ゴール前まで迫り、そして確実にゴールネットを揺らして行く。SOSUKEもごっつぁんゴールを決め、チームは見事7-1で勝利しました。これで2勝1敗です。SOSUKEは公式戦、ここまで3ゴールのなかなかの活躍ぶりです。
一方、TAIKI擁するワールド・チームA<インファンティル>はこの日1試合、16時半からのキックオフです。SOSUKEも応援に駆けつける中、相手は強豪FCポルトガルです。この日のワールド・チームAはイバンが熱を出して欠場、そして午前の練習をだらだらと行っていた為、罰として出場停止を言い渡されたセンターバックのポールも出場出来ない状態。ロレンソ監督の厳しい決断です。そこは、タイトルの懸かった公式戦とは言え、「WORLD CUP アカデミー」の名の下、教育の場でもあるわけです。少年たちには生活態度、練習態度にもあるべき姿が求められます。
さて、この日は相手が強豪だけに、TAIKIは“定位置”の右サイドバック。ここでしっかりとした守備とタイミングの良い攻撃参加でチームの軸となってもらいたい所です。試合は予想に反し、ワールド・チームが3点を先制、追加点となる3点目はTAIKIが放った直接フリーキックでした。
ところが、ここから試合展開は一変します。まずは点差が離れた所で控えのGKにチェンジ。が、まだ試合に集中し切れていなかったGKの下へ高いバウンドのボールが。この処理を誤ったGKが後ろにファンブル。ラインぎりぎりでキャッチしたかに見えたものの、審判の判定はゴール。体全身を使って抗議するGK。しかし、判定は覆りません。
前半を3-1で折り返し、後半の25分がスタートです。
ラッキーな1点で望みを繋いだFCポルトガルは、前線から相手にプレッシャーを掛け、精度の落ちたパスを奪っては、猛攻を仕掛け、シュートまで持って行くという展開。じりじりとワールド・チームは押し込まれ、防戦一方になって行きます。選手達も消極的なプレーになり、パスが繋がりません。そんなチームに苛立ちを感じたのか、TAIKIが日本語で、「シャビ、戻って来いよ!」と激しい身振りと鬼のような形相で叫んでいます。エスパニョールキャンプでは見られなかった“熱い”TAIKIです。「何やってんだよ!」「こっち!こっち見ろよ!」
そんな気持ちの入ったTAIKIのプレーは、見ていても頼もしい限りです。チームも頑張っているのですが、相手の勢いの方が上。3-2、3-3と立て続けにゴールを奪われ、そして遂に逆転のゴールを奪われてしまいました。途中、激しい体のぶつかり合いから体勢を崩したTAIKIが着地の際に指を地面に付いてしまい、痛めるシーンも。何度も指を気にしながら、大丈夫と言って必死に守備に攻撃に走り回るTAIKI。懸命に痛みを堪えながら、何度か鬼気迫るシュートを放つものの、キーパーの攻守もあり、ゴールを割れず。
そして遂にタイムアップ。
周囲を熱くさせた好ゲームは、3-4でFCポルトガルの勝利に終わりました。
試合後、泣き崩れるTAIKI。悔しさと痛み。タイトルが懸かった大会という舞台において、いよいよTAIKIの本能が解き放たれたようです。
監督に「ノ・パサ・ナダ(大丈夫だ)」と励まされるTAIKI。
チームメート達も「TAIKI、まだあいつ等とはもう1試合出来るぜ。次は負かしてやろう!」と声を掛けられていました。
これでチームは2勝1敗、TAIKIも2ゴールと結果を出していますが、それ以上にこのチームでのTAIKIの存在は完全に“核”になったと言えるでしょう。その証拠に、ロレンソ監督はシャビとTAIKIを今日は一度もベンチに下げることはありませんでした。
そんなシャビは、テクニックがあるだけに、どうも“自分が自分が”のプレーに走りがち。試合中も、オーバーラップしたTAIKIに出した方が明らかに効率の良い攻めになったにもかかわらず、そこに出さずに自分でドリブルして相手にカットされるシーンがありました。チームがより機能する為にも、シャビのプレーの改善も重要なポイントです。
そんなわけで、早くも大会はデットヒート。大会全11日間の内、まだ第3日が終わったばかりです。
by 植松 慶太
TAIKI君、頑張ってますね!
サマーキャンプでは、拓哉がお世話になりました。
長いスペインでの生活の中、毎日の試合で自分を出してチームの核になって、すごーい!
読んでいて、応援に行きたくなりました。
まだまだ、大変な試合が続きますが遠く名古屋から
TAIKI君、SOUSUKE君の活躍を拓哉と応援してます。
植松様、感想なるべく早く送ります。
投稿情報: takuya母 | 2008/07/26 04:04
takuya母.拓哉君、応援ありがとうございます。
投稿情報: TAIKI母 | 2008/07/26 04:17
植松様
お世話になります。
何度も何度もレポートを読み返し…感動しています。
悔しさを次の力に…ガンバレTAIKI君!
SOSUKEも、多国籍の寄せ集めチームが言葉の壁を超えて数日でまとまったなんて…本当に素晴らしい!
アイスをゲットしたSOSUKEの喜ぶ顔が目に浮かびます。
植松さん、連日暑い中本当にありがとうございます。
投稿情報: SOSUKEhaha | 2008/07/26 15:50