「到着しませ～ん！！！」
５０分遅れの２０時２５分に到着したAF２０４８便に乗り込んでいた２人、YURIとTAKUYAが更に３０分後の２０時５５分にようやくロビーに姿を現しました。エール･フランスの係員のお兄さんに連れられて出てきた２人の少年と、空港ロビーで出会った際の開口一番の言葉が前述のセリフ。「？？？？？」
なんと到着しなかったのは、YURIのスーツケース！係員にベルトコンベアーの横のバゲージクレームのカウンターまで連れられ、早速状況確認。聞けば、パリに積み残され、明日の昼の便でバルセロナに運ばれるとのこと。ややブルーになるYURI。「俺、朝シャワー浴びたいのにどうしよう！？」 植松「な～に、また同じパンツをはけばいいじゃないか。５日間同じパンツをはいたって死なないから大丈夫だよ」
そんなこんなで２０分程、手続きに費やされ、再びロビーに出たのが２１時２０分。当初は先にオスタル（宿舎）に行く予定でしたが、２１時５５分着の他の仲間達を空港で待つことに。その間、小腹が空いたという２人とホットドックやパンを食べながら、そしてスペイン語の単語やバルサの選手の名前を言い合いながら過ごしました。YURIは日本でなかなか勉強して来たようです。TAKUYAはやや勉強不足が発覚！早速、「２３時の名古屋行き取ろうか！？」と脅かすと、単語帳を取り出し、ペラペラとめくり始めました。
しかし、TAKUYAは実に使えるフレーズを１つ覚えて来ていました。それは、“コモ・セ・ディセ・エン・エスパニョール？(Como se dice en espanyol?)”というフレーズで、「スペイン語で何ていうの！？」と言う意味です。これは使えます！何でもいいから指で指して、このフレーズを使えば、スペイン人達はそれに応えてくれるでしょう。TAKUYA、なかなかツボは押さえているじゃないかぁ！そして関心したのは、YURIが早速それをメモっていたことです。う～ん、勉強熱心！
そんなこんなしているうちに、２２時２５分、定刻に到着したAF２３４８便に乗り込んでいた４人、KOSHIRO、RYUYA、YOSHIKI、TAIKIが到着です。流石に長旅を経て、皆疲れた表情。それもそのはず、日本は今、午前５時半なのですから。
とにかく、皆無事に到着して良かった。あとは、明日、ちゃんとYURIのスーツケースが届くのを願うばかりです。
植松「小便、何か食べる、寝る。さぁ、どうしたい！？」
皆の答えは見事に一致、そう！皆眠くてしょうがないのです。しかし１人だけ、少しばかりバルセロナで落ち着いて過ごせていたYURIだけが、「テレビ見たい！」
タクシーを飛ばすこと２０分、途中、右手に憧れのカンプノウスタジアムを見ながら、直ぐ近くのオスタルに到着致しました。
今回は６人の為、２つの３人部屋に分かれます。
今日は暑い！気温は夜でも２７度。そして日本よりは湿気が少ないとは言え、今日はやや不快指数は高めです。このオスタルにはクーラーが無く、扇風機と窓を開けての対応で凌ぐしかありません。
皆、シャワーを浴びたり、日記を書いたり、落ち着かずにそわそわしたり、ベッドに寝転んで過ごしていました。何となく、皆緊張感の中で、半興奮状態のようです。が、幸い、体調は皆問題無しです。
とにかく今日はぐっすり寝て、時差を跳ね飛ばし、明日からのスペイン滞在を満喫してもらいたいものですね。
最後に、「これは世界中の人が見る可能性がある写真だから、皆最高に変な顔してね」と言って撮った写真を掲載して置く事にします。
Buenas noches（ブエナス・ノチェス）！
by 植松 慶太
◆参加選手の親御さんへのメッセージ◆
勇気を振り絞って子供の背中をポンっ！と押したはいいものの、子供の安否が気になって眠れない夜を過
ごしている親御さんの為に、ほぼ毎日キャンプの風景をこのコーナーを利用してご報告してまいります。各ページの下にコメントを書き込めるスペースがありますので、もしよろしければ色々と書き込んで下さいますと幸いです。
なお、キャンプ期間中にこのページを子供達に見せるつもりはありませんし、書かれていることを彼らに伝えるつもりもありませんので、「たけし～、元気？友達できた？生水は飲んじゃ駄目よ！」とか「つねちゃん、お父さんへのお土産としてバルサの新ユニフォームを買うの忘れちゃだめよ！」という類いのコメントは無意味です。あらかじめご了承下さい。
また、国際電話可能の携帯電話を持参している少年もおりますが、基本的に緊急時以外の使用は厳禁です。折角遥々海を渡って、最高峰のフットボール文化を体験する為に少年達は来ているのですから、普段の日常をちょっとだけ忘れ、異文化に適応しようとする彼らの自立心を尊重してあげて欲しいものです。寂しかったら、友達を作れば良いのですから。
◆その他の皆様へのメッセージ◆
前述したとおり、このコラムは基本的には選手の親御さん達の為に執筆しますが、決して親御さん達の為“だけ”ではありません。もしよろしければ、ご感想をコメント欄に色々と書き込んで下さいますと嬉しいです。