MGF　現地レポート: El Diario de RYUYA　～腹痛との闘い～

2009/11/01

El Diario de RYUYA　～腹痛との闘い～

　リーガも早くも第６節、今日は、ホームでEsparreguera（エスパレゲラ）と対戦です。ここまで２勝３敗で１６チーム中１１位とやや出遅れ気味のCornella Alevin D。しかし、今日の相手は１勝４敗と下位に低迷している相手。ホームで負ける訳には行きません。

　ところが、ここ最近の冷え込みのせいか、風邪が流行っており、FWのカメルーンとスペインのハーフ、アドリアンや前節でRYUYAと絶妙なコンビを見せた同じくFWのエンリケ、不動の右サイドバック、ビクトル、そして、ボランチのダビが欠場。前節を風邪で欠場し、木曜日の練習から復帰したFWエデルも本調子ではありません。また、ボランチのブライアンは足の故障で欠場。特に、センターフォワードをやれる選手が２人欠場、１人病み上がりという状況です。そこで、ハビ監督はAlevin H（１９９９年生まれの４軍）から急遽人員を引き上げる事に。
　そして、何とRYUYAも朝になって腹痛を訴えます。

　“どうする！？休むか！？どうしても痛いなら、無理しない方が良い”

　RYUYA「ちょっとトイレ行って来る」

　“どう！？”
　RYUYA「うん、微妙。。。
　　　　　　でも、今日結構皆いないし、やれるとこまでやりたい。」

　という訳で、監督には正直に腹痛を報告しつつも、試合に出たい意向を伝えます。

　すると、台所事情を象徴するかのように、先発での出場です！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　パレホ（Alevin Hから急遽参加）

　　　　ポール　　　　　　　　　　　　　　　パウ　　　　　　　　　　　　　　　　　RYUYA

　　　　　　　　　　　　　　　　エリック（キャプテン）　　　　　エドゥ

セノン　　　　　　　　　　　　　マルコス　　　　　　　　　　　　アレックス　　　　　　　　　アーロン

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アドリー

という布陣。そして、ベンチは僅かにエデル、アルベルト、そしてGKジョンということになります。

　試合は序盤、互角の展開。Cornella Alevin Dはややプレーに正確性を欠き、そこから反撃に遭う悪いパターンが頻発し、最初のシュートもエスパレゲラに放たれてしまいます。
　次第に押し込まれるCornellá。
　この日は右ウイングの位置に入ったRYUYAは、腹痛の影響からか、アグレッシブさが陰を潜めます。
　また、この日ワントップに入ったパレホは一度も練習をしたことのない周囲とのコンビが合いません。

　ゴールチャンスの数は、エスパレゲラの方が多く構築するも、Cornelláは粘り強く守り、なんとか無失点に抑えます。

　すると、右サイドでボールを持ったRYUYAがスピードで縦に突破し、センターリング。これをパレホがトラップしてシュート。上手くミートしなかったシュートが幸いしたのか、相手ＧＫのタイミングを外すようにふわりと頭上を越え、ゴールイン！Cornelláが先制点を叩き出します。そして、腹痛を堪えながらのRYUYAの見事なアシストによる得点です。

　これで目覚めたCornelláは、徐々に攻勢に出て行きます。

　一方、RYUYAは明らかにコンディションの悪さが目に付きます。特に、踏ん張りが利かないのか、ルーズボールの競り合いで全く粘りを出せません。
　やや痛々しい感じです。

　そうして前半は１－０で折り返します。

　後半、RYUYAは引き続きプレー続行です。今度は左ウイングの位置に入ります。
しかし、やはり動きに精細がありません。

　試合はエリックのコーナーキックから、ファーサイドでエデルがボレーで合わせてゴール！

その後も、パスワークを発揮し始めたCornelláが右サイドを中心に攻め立てます。

皆、懸命に頑張っている様子が伝わって来ます。

　そして、エスパレゲラのゴール前での攻防の中、ペナルティーエリア外に弾んだこぼれ球をボランチのエドゥがシュート！ゴール！！！
　エドゥの嬉しい今シーズン初ゴールによって、Cornelláが３－０とリードを広げます。

　ここで、RYUYAはお役御免。良く頑張ったとハビに頭をくしゃくしゃにされるRYUYA。
　この日はあまり良い所は見られませんでしたが、気迫の先制点アシストを含め、良く戦ったと思います。明日はそのご褒美に、エスパニョールｖｓバジャドリード戦に連れて行って上げる事にしましょう！

　エスパニョールでは中村俊輔選手が苦しんでいます。
　リーガの激しく、スピーディーな展開になかなか適応し切れていない様子が伺えます。
　本人も、「ミスを恐れず、ゴールに直結するような１プレーを狙って行く。望んで来たリーガ・エスパニョーラでこのままでは終われない」と強い決意を語っていました。

　現時点で日本を代表する最高峰の選手の一人として、何とかスペインにサムライの軌跡を印して欲しいと願いたいですね。

　そして、RYUYAは今夜から、エスパニョール寮を出て、コルネヤのグラウンドから徒歩３分の所にあるホストファミリー、ハビエルの家に居候する事になりました。ハビエルはチームメイトのアルベルトのお父さんの友達で、その関係で今回、RYUYAを引き受けてくれる事になりました。月曜日からは小学校にも通い始めます。

　RYUYAの新しい生活が始まります！