この週末、GAKUはエスパニョールの一員として、カスティージャ・イ・レオン州にある街ミランダ・デ・エブロで行われたトーナメントに出場しました。バスク地方に近い、スペイン北部にあるこの街には、バルサ、マドリー、エスパニョールの他、アトレチコ・マドリー、サラゴサ、ビルバオ、レアル・ソシエダ、オサスナ等も集結、地元クラブのラ・チャルカを加え、9チームでの戦いが繰り広げられました。
参加チームの面々をみて分かる通り、この大会は、まさしく、1999年生まれのチームの現時点でのスペインチャンピオンを決める大会と言っても過言では無いでしょう。
先シーズンの終盤に行われた1999年の7人制フットボールの全国大会では、エスパニョールがチャンピオンに輝きました。
そして、今回は、Infantil(U12)世代となり、今シーズンから始まる11人制フットボール形式にて、この大会は実施されます。
グループリーグは、以下のように分けられました。
<グループA>
ラ・チャルカ
レアル・マドリー
エスパニョール
サラゴサ
レアル・ソシエダ
<グループB>
バルセロナ
ビルバオ
アトレチコ・マドリー
オサスナ
さて、エスパニョールは初戦、地元のラ・チャルカと対戦、0-9で大勝しました。GAKUは1-4-4-2の2トップとして先発出場、2ゴールを決める活躍で、勝利に貢献しました。
続くレアル・ソシエダ戦にも2トップの一角として先発出場したGAKU。試合は、0-0の引分けに終わりました。
続いてのサラゴサ戦、GAKUはベンチスタート。試合は0-2で敗れてしまいました。そして、グループ2位以上が準決勝に進める為、セミファイナルを懸けたレアル・マドリーとの一戦は、0-1で惜敗してしまいました。
その結果、グループリーグ1勝1分2敗の4位で、エスパニョールはまさかの、失意の内に大会を後にする事となりました。
大会後、バスにてバルセロナに戻って来たエスパニョール一行。監督のDavid Fernandezは、大会の総括を「悪い出来」と評し、まもなくスタートする公式戦のリーガに向け、立て直しを期していました。
また、GAKUに対しては、「flojito」と言う言葉で評価を下していました。flojito。つまり、“緩過ぎる”と言う意味です。ピッチに立った際、闘争心、球際で絶対に負けるかと言う根性、何が何でも俺が決めると言う責任感、迫力、執念。そうです、一言で言えば、血。“闘う血”が、スペインの少年達に比べ、GAKUには圧倒的に足りないのです。これは、GAKUだけで無く、日本人少年の本当に多くが有している問題です。
幾らテクニックがあっても、幾ら技術が秀でていても、それをピッチ上で、高い次元の争いの中で示せなければ、意味がありません。そして、ピッチと言う名の“戦場”では、綺麗事の技術云々よりも、何よりもまず、真剣に向って来る相手と対峙し、それとぶつかり合う、闘争本能を呼び覚まさなければ始まらないのです。
GAKUには、常日頃、「自分の半径2メートル横には絶対に相手を通すな!」と叱咤しています。それはつまり、それぐらいのファイターぶりを見せろと言っているわけです。
が、平和な国で生まれ育った彼には、本来誰もが深層に宿している“野生の魂”を掘り起こすまでには、まだまだ時間が掛かるのかもしれません。しかし、必ずや、“闘う血”は深層に宿しているはずです。誰もが持っているはずです!生きるか死ぬかの戦場で生き抜く為には、絶対に必要な“闘いの血”。彼がこの先、フットボーラーとしての道を切り開いて行けるかどうかは、この“血”を呼び覚ませるかどうかに掛かっていると言えるでしょう。
Despabilate ! GAKU !!!
大会は、準決勝でバルサを下したレアル・マドリーが、決勝でアトレチコ・マドリーを破り、見事に優勝を果たしました。
大会のHPはこちら
コメント