プールパークでリフレッシュした翌日、再び、太陽が燦々と降りしきる中、皆元気にトレーニングに励みます!
いつものように、午前中、様々なメニューのトレーニングをこなした帰り道、ハプニングが起こります。
少年達の間でちょっとしたやり取りで喧嘩になり、土や小石を投げ合いに!
発端はYUMAとKIRIだったようですが、そこにKEISUKEとSHOGO/Mがいたずら心で便乗し、KIRIの服が土で汚れる羽目に。突然泣き出すKIRI。と、ここまでは、少年の間の他愛のないやり取りがエスカレートした範疇に思えたものの、KIRIの様子がおかしい。
泣いていると言うより、号泣によって、上手く呼吸が出来ず、苦しそうです。
「KIRI、大丈夫か!?」と声を掛けても、過呼吸気味に息をするだけで、上手く返事をする事が出来ません。
なかなかそれが収まる様子も無かった為、念の為に病院へ行く事に。
病院でも、なかなか落ち着かず、およそ1時間程、ずっとそうした状態が続きました。
その後、泣き止むと同時に、様子も落ち着き、そして、いつものKIRIに戻って行きました。
本人も、何故そうなったのか分からないと言う過呼吸状態。今やすっかり元に戻ったKIRIを見ていると、何だったのか、お医者さんも首をかしげていました。
念の為、大事を取って、KIRIは午後のトレーニングを休む事に。
そうして、キャンプは第4日目の午後を迎えます。
ユーロ2012、まずは“おにいちゃん大会”から。
ここまで3試合を戦って1分2敗と苦しんでいるKOSHIRO擁するオランダは、イタリアと対戦します。ジローナ所属のフェラン、エスパニョールのセルジ、そして、バルサのトマース等を擁するイタリアでしたが、最初の2連敗とつまづいたものの、第3節で2連勝と勢いに乗っていたドイツをストップ。やはり、ポテンシャルはあるチームです。
対するオランダは、KOSHIROを始め、バルサのジョルディが存在感を発揮するチーム。その他、エスパニョールのダニ・レイナもいるのですが、今大会はGKに目覚めたようで、主戦場の右サイドバックでは無く、ゴールマウスを守る事に専念しています。
試合はオープンな展開となり、打ち合いとなります。KOSHIROは2バックの右を巨漢君と共に努めています。がしかし、相手のFWは強豪クラブ、ジローナのエース、フェラン。ウルグアイのディエゴ・フォルランとそっくりなのは、風貌だけでなく、ゴールを陥れるプレーぶりも、なかなかのものです。
一方、オランダは、普段バルサではディフェンスをやっているジョルディが、今大会では完全にフォワードに専念。そして、パワーとスピードを武器に、次々とゴールを奪います。
そして、ようやくこの男に一発が出ます。中盤の下がり目で自嘲するシーンが多かったKOSHIROが、チャンスと見るやスルスルと上がり、ゴール前でボールを受け、相手ディフェンダーをかわしてゴールを決めます!
およそ2週間前、体の不調を訴え、それ以降体のキレがもう一つだったKOSHIROに、ようやく嬉しい大会初ゴールが生まれます。
そんな拮抗した戦いは、3-3の痛み分けとなりました。
さて、これでリーグ戦全戦いが終了。
結果は、SHUNNOSUKE擁するドイツとスペインが3勝1敗の勝ち点9で並び、得失点差でドイツがリーグ戦を制しました。3位には勝ち点4のポルトガル。続いて4位が同4点のイタリア。1試合も勝利する事が出来なかったKOSHIRO擁するオランダは、勝ち点2の最下位となりました。
続いては、リーグ戦の成績を踏まえての変則トーナメント戦が行われました。
そこでは、リーグ制覇したドイツが4位のイタリアと、2位スペインが3位のポルトガルとそれぞれ対戦。
SHUNNOSUKE擁するドイツは、3-2でイタリアを破りました。
SHUNは、受けたボールを的確にシンプルにさばこうとするのは良いのですが、自分で行ける場面でも、味方にパスを叩いてしまうシーンが目立ち、相変わらずの消極性が垣間見られます。周囲のレベルの高い選手達に圧倒されてしまっているのか、もともと自分で勝負するタイプでは無いのか、寡黙なSHUNは多くを語りませんが、より魅力的な選手になる為には、自力で局面を打破する、自分で解決してしまう強引さ、積極的な技術が不可欠です。少しでも、それに向けてチャレンジして欲しい!もしこれが、彼の一杯一杯のプレーなのであれば、何も言うつもりはありません。でも、もっと出来るのに、それをやろうとしないのであれば、それは勿体無いを通り越して、お人よしが過ぎると言うもの。彼のポテンシャルはここまでなのか、それとも、もっと持っているのか!?今後の楽しみとしておきましょう。
さて、“ジュニア大会”へ行きましょう。
総当たり2回戦を行っている“ジュニア大会”は、この日がリーグ戦の最終日。
ここまで4戦全勝のKEISUKEとRIKU擁するジャパンは、KIRI不在のイングランドと対決。この試合は、これでリーグ戦のほぼ手中にしたと言う余裕が油断となり、イングランドに攻め込まれる時間帯が続きます。その後、パウとホセの2トップで再び試合を盛り返すも、遂に全勝はストップ。1-1のドローとなりました。
RIKUは相手のボールを奪う際、パワーがある為、相手をしっかりと受け止め、防ぐ粘り強さを発揮しています。一方、空中のボールに対するトラップがやや不格好。空中のボールに対し、瞬時に胸で収めるのか、足を上げてコントロールするのか、繰り返しの練習で体に覚えさせる必要がありそうです。
一方のKEISUKEは、「このキャンプのレベルが10だとすれば、普段の自分のチームは2」と語ったように、やや周囲に面喰い、自信を持って思い切ったプレーが出来ていない様子。純粋のサッカーが好き、ボールを追うのが好きと言う気持ちに立ち返り、楽しんでプレーして欲しいところです。
続いては、ここまで2位のKOTARO、SHOGO/H擁するフランスvs SHOGO/M、YUMA擁する最下位のクロアチア。ここまでクロアチアは、4戦1分3敗と、勝利の味をまだ知りません。
クロアチアは膝の怪我からYUMAが戦線復帰です。
YUMAは周囲のスペイン人から“チュポン”と呼ばれています。チュポンと言うのはスペイン語で“吸い付き”を意味し、ボールを持ったら離さない。すなわち、YUMAはドリブラーな訳です。周囲のスペイン人達は、この“チュポン”を“なかなかボールをパスしてくれない人”と言う意味でも使います。「YUMA、パス!パス!」と仲間が叫ぶのを尻目に、YUMAは果敢にドリブルを仕掛けます。これが、良くも悪くもクロアチアチームの特色になっています。YUMAのドリブルが成功すれば、チャンスに繋がるものの、2人、3人に囲まれ、最終的にボールを奪われては、相手に逆襲を喰らいます。色んな意味で、目立っているYUMA。
一方、この日はセンターフォワードに最年少のSHOGO/Mが入った事もあり、右サイドからゴール中央で待つSHOGO/Mにお膳立てをするシーンが多々ありました。そんな中、ゴール前で絶好のクロスボールがYUMAから上がり、飛び込んだSHOGO/Mにドンピシャのタイミング!と思いきや、僅かに合わず、ボールは左へ流れて行ってしまいました。何とか、今大会でゴールを決めたいSHOGO/M。この日は、何度かシュートチャンスがあったものの、ゴールに結びつける事が出来ませんでした。
さて、対戦相手となったフランス。いつものように、ハツラツとボールを追い掛けているのはKOTARO。こんキャンプでも最年少の部類に入る彼ですが、活き活きとボールを追う姿は、本当に楽しそう。最大3歳年上がいる環境の中でも、物怖じもせず、声を出して、プレーしています。一方、その3歳年上のSHOGO/Hは、自分のストロングポイントであるスピードをまだまだ上手に活かす術を知らない感があります。周りから「パスッ!」と言う声に反応して、人がいいのか、態々方向転換してパスするような場面も。その局面局面で最適なプレーを選ぶと言うよりも、まだどう動き、どうボールを受けたらいいのか、自分の中で整理がついていないようです。それでも、右サイドで前にスペースがある場面では、積極的に縦へ突破し、45度の角度からシュートを放つ。この型だけは、自信を持っているようです。今後は、もっと様々な場面で、もっと多くの引出、プレーの選択肢を身に付けて行く必要があるでしょう。
試合は4-1でフランスが勝利を収めました。
それにしても、いつも感じる事ですが、日本人はどうしても、球際の攻防が弱い。体がスペイン人よりも小柄と言う事実はあっても、球際への勇敢さは、明らかに違いがあります。体と体がぶつかり合う事に対し、スペインの少年達は、高いレベルであればあるほど、恐れる事はありません。また、相手からボール奪う執着心、迫力も全然違う。相手が少しでも隙を見せたら、根こそぎかっさらう感覚で、簡単にボールを持たせてくれない。ドリブルさせてくれない。そういうディフェンス力。相手からボールを奪う技術。相手に好きな事をさせない巧みさ。そういう面において、日本の育成レベルは大きく後れを取っている気がします。日本で得意なプレーとしてきたはずのドリブルも、ここでは簡単にやらせてもらえない。それは、対峙するディフェンス力のレベルに違いがあるからだ。日本も、もっと育成レベルからディフェンスの強度を上げ、破壊のレベルを上げ、それに対し、それを乗り越える技術、巧みさを身に付けなければ、いつまでたっても世界のトップに追い付ける事はないだろう。スペインの巧みなパスサッカーは、そうした対峙した高いディフェンス力を前にして、磨き上げられたと言う事を、忘れてはならない。
さて、話を“ジュニア大会”に戻そう。
その後、第6節が行われ、クロアチアvsジャパンは2-6でジャパンの勝利。しかしながら、クロアチアはゴール前の混戦からYUMAが倒れ込みながら頭でゴールするシーンがありました!
一方、最後の試合はイングランドが3-1でフランスを破りました。
これで、2回戦総当たりリーグは全日程を終了。6試合を戦って、5勝1分の勝ち点16を手にしたジャパンが首位、2位は3勝3敗の勝ち点9でフランス、3位は2勝2分2敗の同8点でイングランド、そして、1分5敗のクロアチアが勝ち点1で4位となりました。
明日は、このリーグ戦の結果を踏まえての決勝トーナメント。1位のジャパンが4位のクロアチアと、2位のフランスが3位のイングランドとそれぞれセミファイナルで対戦します。
毎日レポートありがとうございます。
SYUNNNOSUKEトーナメント参加でもう一皮剥けてくれる事を祈ります。
はじけてくれ~。
"SYUNNOSUKE"は長いので"SYUN"でいいですよ!
投稿情報: Syunnosuke母 | 2012/07/21 02:20