さぁ、全10日間の大会も、いよいよ折り返し、半分の5日目を迎えようとしています。この日は、第4節を迎える事になります。
いつものように、9時からの午前中の1本目の練習、10時半からおやつ、11時から午前中の第2部の練習と続き、13時からプールで戯れた後、13時半から昼食。14時から戦術講義、15時から会場中央コートにて、1対1コンテスト、ボレーシュートコンテストなどのイベントが行われ、16時からチーム練習、そして17時から大会のキックオフという流れで丸一日、フットボール尽くしの日々が続きます。
大会も中盤を迎え、対戦相手の勢力図が大分見えて来ました。ここまで3節を終え、全勝で首位を走っているのがSelección 2003、続いて2位が、2勝1敗でPORTUGAL、同じく2勝1敗でSelección Madrid、4位が1勝2敗でSelección BarcelonaとYUTO擁するTOROS、そして最下位の6位にIBUKI擁するÁGUILAという状況です。
初勝利を目指し、IBUKI擁するÁGUILAがこの日対戦したのは2位のPORTUGALです。序盤戦は14番の長身ディフェンダー、マルコス〈仮称〉を中心に粘り強く守るÁGUILAが善戦し、スコアレスドローが続きます。しかし、こぼれ球を拾っては更に第二、第三の攻撃を仕掛け、圧倒的に攻め込むPORTUGAL。失点は時間の問題のように映りました。弾き返したボールへの反応が速いのがPORTUGAL。一方、マイボールにしたとしても、自分で行こうとして奪われるシーンが多く、上手く噛み合っていない様子のÁGUILA。なかなか結果が出ず、チームとして機能していない状態です。そんな中、ÁGUILAは我慢出来ず、遂に失点を喫すると、続いてはコーナーキックでマークを外してしまい、厳しい2点目を奪われてしまいます。途中からIBUKIが投入され、1−3−2−1の1トップに起用されると、裏にボールが抜け出て、スピードを生かしてシュートチャンスに持ち込めるかと思いきや、相手のGKがドイツ代表ノイヤーばりに飛び出して来て、クリアーされてしまいます。その後も着実に加点して行くPORTUGAL。攻撃の起点は長髪の10番カルドーソ〈仮称〉。ずば抜けた存在では無いものの、的確な技術、アイデア、力強さを兼ね備え、試合の壷を心得ている様子で、得点シーンのいずれかには絡んで来ます。前半は、1−5で折り返す厳しい展開。
後半もベンチスタートとなったIBUKI。やや膠着した展開が続き、お互いに1点ずつを取り合ってゲームセット。2−6でÁGUILAは4連敗を喫してしまいます。ここで出たIBUKIの課題として、守備力が挙げられるでしょう。走り回って追い回すのはいいのですが、いざ局面では、やはりコンタクトプレーを恐れ、足先だけでディフェンスに行く癖があり、相手にとって本当の圧力になり得ていません。もっと自分の尻を相手の尻にぶつけるつもりで、深いアタックが必要です。また、リズムも一本調子なので、やたらめったら追い回すだけでなく、メリハリを付けて、ここぞと言う時により強く仕掛けるプレッシングも必要です。また、後半は1−3−2−1の2の右を務めたIBUKIは、押し込まれる展開の中でディフェンスラインにまで下がって来る事があったのですが、逆サイドにボールがある中で、自分のマーカーよりも外側にポジションを取っているシーンが散見されました。そうしたディフェンスの基本中の基本も、しっかり叩き込まなければなりません。
IBUKIに限った事ではありませんが、世界の子供に比べて、日本人少年の守備に対する意識、技術、迫力が弱い。圧倒的に弱い!相手が嫌がるプレー。相手に思う様にさせない技術。相手の隙を突く強(したた)かさ。そうした“守備の総合力”が、日本人選手は世界と比べてもの凄く低いというところから、もう一度意識して、取り組んで行く必要があるのでは無いでしょうか!?
一方のYUTO。1つでも上位に行く為にも、連敗を避けたい第4節目。しかし、相手はここまで全勝のSelección 2003です。スタメン出場を果たしたYUTO。しかし、前半から一方的な試合展開となってしまいます。1−2−3−1の1トップに入ったYUTOは、前からプレッシャーを掛けるも、なかなかそれが相手の脅威になり得ず、効果的なフィードを何発も許してしまいます。ディフェンダーもそれなりに頑張り屋が揃っているものの、巧みに裏を取られ、前半だけで4失点を喫してしまいます。YUTOは何回か味方といい連係を見せ、チャンスに絡むも、なかなかゴールにはなりません。1度、個人技でスルスルとゴール前をドリブルで突破し、GKもかわし、ゴールラインを割りそうになるボールを必死に追いつき、シュートしようとした場面で“ピー”と笛が鳴り、YUTOはプレーを止めてしまいます。判定は、GKがYUTOに犯したファール。しかし、そのまま流れでシュートし、ゴールネットを揺らしていれば、アドバンデージでゴールになったはず。審判はゴールネットを割りそうだったので笛を吹いたのかもしれませんが、ここは流して欲しかったところ。それ以上に、あそこまで言って、何故プレーを止めてしまったのかYUTO!!!結果はどうなれ、取り敢えずシュートをぶち込んでおけば、ゴールと判定されたかもしれないシーン。「審判が笛を吹いたからプレーを止めた」というには、あまりにも馬鹿正直過ぎたシーンです。あまりにもいい子ちゃん過ぎます!もちろん、皮肉です!フットボールの世界では、この段階でも、世界の子供達は闘い、強かにあの手この手を使って来ます。馬鹿正直にやっている場合では無い部分も多々あります。いい子ちゃんでは、世界には通用しません。ピッチの上では、悪童にも鬼にも悪魔にも変貌する必要があるのです。いい子ちゃんであり、紳士には、ピッチ外で幾らでもなればいいのです!!!
試合は着実にゴールを重ねた自力に勝るSelección 2003が、何と0−10で圧勝、4連勝を飾る事となりました。後半、途中から1−2−3−1の右サイドに張ったYUTOですが、殆ど何も出来ず、僅か3タッチで悔しい形で終わってしまいました。これで1勝3敗。明日は、同じく1勝3敗のSelección Barcelonaと4位の座を掛けた戦いが待ち受けています。
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