今年で第37回を迎える歴史ある大会、米国はテキサス州ダラスの街で行われるDallas Cup。
育成カテゴリーの大会としては、米国ナンバー1の規模を誇り、世界各国から強豪チームが集結してくる大会としても知られています。過去には、高円宮チャンピオンの招待大会として利用され、また、日本代表のU17も参加した事もある大会で、JFA(日本サッカー協会)も高く評価している大会でもあります。
誰もが出られる大会では無く、米国では、地元枠を巡って、Dallas Cup前に予選が行われ、限られた選ばれしチームのみが参加出来る憧れの舞台でもあります。
また、ユニークな点として、地元参加チームの各家庭に2人ずつホームステイします。つまり、チームから離れ、異文化交流の体験が出来、自らが自発的に責任感を持ってコミュニケーションに迫られる必要があるのです。
高いレベルのフットボールの戦いだけでなく、こうした付加価値が見出せるのも、Dallas Cupの大きな魅力の一つと言えるでしょう。
そんな中、今回はDallas Cup U15のカテゴリーに、群馬県から前橋FCが参加する事となりました。同クラブは関東リーグ2部に所属する強豪で、昨年に続いて、招待許可を得ての参加となります。
U15の大会は、全32チームが4チームずつ8つのグループに分かれて総当たり戦を行い、各グループ1位の8チームのみが、決勝トーナメントに進出出来るという、非常に厳しく過酷な大会です。昨年はグループリーグ敗退となった前橋FC。監督の湯浅氏は、「今年こそは決勝トーナメントに行きたい!」と気合十分です。
さぁ、そしてこの日、大会初戦、グループリーグ第1戦が行われました。相手は地元の強豪、Dallas Texans。190cmもあろうかという黒人FWをはじめ、体格では完全にTexans。体格で劣る前橋FCは、極力空中戦を避け、下で繋いでポゼッションで優位に立とうと狙います。
アメリカのチームの御多分に洩れず、Texansも後方からロングボールを多用し、スピードのある前線の選手が走力とパワーで勝負しようと、縦に速い攻撃を仕掛けて来ます。そして、DFの後方に落とされたボールをセンターバックの選手が処理を誤る形でシュートに持ち込まれ、前橋FCは先制点を許してしまいます。
チャンスの数では上回る前橋FC。しかし、なかなかゴールを割る事が出来ません。そんな中、相手のDFラインを破って前橋FC16番が同点ゴールを決める事に成功します。
後半、アメリカチームのやり方に慣れてきた前橋FCは、徐々に主導権を握る時間を増やし、決定機を作って行きます。そして、15番の選手がアメリカ人にも負けない屈強さを見せ、遂に勝ち越しゴールを奪います!
しかし、地元の意地、Texansも果敢に攻め込み、同点ゴールを叩き込みます。
このまま試合が終わるかと思われた終了間際、再び前橋FCの15番が右サイドを抜け出して、キーパーの左脇へ決勝ゴールを叩き込み、白熱した攻防戦は、前橋FCが見事、3−2で勝利を収めました!!!
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