毎年恒例の岡山の雄、作陽高校サッカー部のスペイン遠征!今年もまた、その時がやって来ました。間もなく新高校2年生になろうという現時点で1年生の彼ら。1年間、作陽イズムを叩き込まれ、残りの高校生活2年間を迎えるに当たり、一つ、インパクトのある体験、刺激をして、より選手としても人間としても、強く逞しくレベルアップしようというのが、この遠征の狙いです。
今回は何と、総勢50名の選手が3チームに分かれて強化親善試合を中心とした7泊のハードな遠征に挑みます!
エミレーツ航空でドバイ経由でやって来た一行は、空港から宿舎でチェックインを済ませると、間髪入れずに出発。長旅の疲れもなんのその、早速遠征一発目の試合に臨みます!
まず、初陣を切ったのは、Bチームに当たるSAKUYO FUTURO。対戦相手は、バルセロナ市内の強豪、CE Júpiter(フピテル)です。同クラブのユースBチームに当たる彼らは、スペインではユース4部に属しています。(※スペインのユースは1〜5部まであり、ユース1年生にとっては、3部が上位カテゴリーとなる。※もちろん、優秀な選手達は、1年生であっても、1部や2部リーグでプレーしている選手はいます。)
ウォーミングアップから声を張り出し、軍隊式の気合いの籠ったブラジル体操で、気持ちを高めて行きます。
続いては、バスで30分走らせ、Granollersのグラウンドへ移動します。
そこでは、まず、Aチームに当たるSAKUYO Aが、Granollers(グラノジェルス)のユースAと対戦しました。同チームは3部リーグに所属し、尚且つクラブのユースのAチームなので、ユース3年生や2年生を中心とする年上のチームという事になります。(※スペインでは、5月末まで3年生はプレーする。)
試合は、テクニカルなプレーと細かいパス回しでしっかりとボールを繋ぐSAKUYOが主導権を握ります。しかし、相手ゴール前まで行くも、そこから更に細かく繋ごうとして、シュートまで持って行けないシーンが散見されます。しかし、今回の作陽の選手達は、先ほどのSAKUYO FUTUROの選手もそうだったのですが、奪われた後の”ボールの回収”のスピード、つまり、攻守の切り替えの速さが良く、すぐさまボールを奪い返して、2次、3次攻撃に繋げる事が出来ています。願わくば、バイタルからもっとミドルを打つ仕草を見せて欲しいところ。”そこは打つだろう!”と思われるところで、変に細かく繋ごうとして結局シュートを打てない場面が多いのが残念。
そんな中、フリーキックのチャンスでは、79番のNISHIYAMA TAKUMI の狙い澄ましたシュートはポストに当たったり、58番左ワイドのKISHI KOTAROがワンツーで抜け出し、キーパーと一対一になるも、シュートをキーパーにはじかれるなど、何度か相手ゴールに迫ったシーンを見せて行きます。そして、体格的には作陽の選手の方がやや小柄ながらも、球際を激しく戦い、全くを引けを取っていないのは、頼もしい限り。
しかしながら、先制点はGranollersが手にする事になります。スピードのある右ウイングの選手がサイドを突破し、逆サイドへのクロスボールを合わせられ、あっさりとカウンター気味に失点を喫してしまいます。ボールポゼッションで上回り、それまでのチャンスの数でも上回っていただけに、非常にもったいない失点です。相手の鋭いカウンターに対し、常に、特に後ろの選手は集中力を持って備えたいところです。
がしかし、そんな嫌なムードを断ち切ったのは、80番のボランチ、HASHIMOTO REIRAでした。先ほど惜しいフリーキックを見せた左利きの79番が気になっているところで、80番の右足での見事なキックがGranollersネットに突き刺さり、SAKUYOが同点に追いつきます。
更には、相手のミスを突いてボールを奪った58番KISHIの左からの折り返しを真ん中で詰めたワントップの87番MATSUBARA TAIGAが押し込んでゴール。逆転に成功します。更には後半、途中から入った53番のIMAZU RYOTAROがカウンターから左サイドをスルーパスで抜け出し、GKとの一対一を落ち着いて流し込み、追加点を上げる事に成功します。
ホームで歳下相手に負けるわけにはいかないGranollersも、フリーキックで1点差に追い上げる意地を見せるも、試合はこのままタイムアップ。2−3で見事にSAKUYO Aが勝利を飾りました!
この日の第三試合は、CチームにあたるSAKUYO LUCHA(ルチャ ※スペイン語で闘え!の意)が登場します。この日の相手はGranollersのユースBチーム、かと思いきや、同チームの主力が大幅に招集不可能だった事から、急遽、同クラブの大人のサテライトチームが登場して来ました!同クラブはスペインリーグ7部に属するチームで、実力的には当初の相手よりも上です。
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