MGF 現地レポート

XIP International Cup 2014 最終日結果

★XIP International Cup 2014 Final RCD Espanyol 3 - 1 Málaga CF

　XIP International Cup 2014もいよいよ大詰め、大会１６試合目となる決勝戦は、スペインの強豪RCD Espanyol vs Málaga CFという、大方の予想通りの対決となりました。Málagaは大会前日におよそ１２時間を掛けて陸路をアンダルシア州からやって来るというハードスケジュールにもかかわらず、ここまで見事な戦いぶり。一方、優勝候補筆頭のEspanyolはグループリーグをほぼ危なげなく勝ち上がり、決勝まで上り詰めて来ました。

　両者の戦いはお互いに様子を見ながら、慎重に、そして、相手のストロングポイントを出させない激しくも緊迫したせめぎ合いとなりました。前半を０−０で折り返すと、試合が動いたのは後半。Málagaディフェンス陣がちょっとした隙を見せたところを逃さず、Espanyolが先制点を上げる事に成功します。その後、優勝カップを勝ち取る為に、Málagaも懸命の反撃を試み、遂に同点に追いつきます。しかし、ここからEspanyolが決定力の差を見せつけ、立て続けに２ゴールを奪い、勝負あり！

　３−１で見事、RCD Espanyolが、第一回XIP International Cup 2014の栄冠に輝く事となりました！！！

　大会MVPには、右サイドを疾走し、何度もチャンスメイクし、また、決勝点となる２点目を決めたESPANYOLの７番、Pablo Avila Tapias選手が選ばれました！！！

 

　

★XIP International Cup 2014 3・4位決定戦 Damm 2(4) - 2(5) 横浜FC

　グループリーグでは強豪Villarrealを見事に打ち破り、結局１位となったMálagaとも引き分け、今大会で堂々たる戦いぶりを見せている横浜FC。強いて言えば、決定力。ゴール前での貪欲なゴールへの迫力。得失点差でMálagaに決勝の舞台を持って行かれた事は、決して偶然ではありません。

　高いレベル、ぎりぎりのせめぎ合いの中から見えて来た、はっきりとした課題。今後は、ここで感じた感触を大事にして、これからの取り組みに生かして行って欲しいと思います。いや、絶対に生かさなければ行けません！！！

　さて、試合は今大会屈指の好ゲームとなりました。

　先制したのは横浜FC！！！しかし、Dammもごりごり１９番の巨漢FWカルロスが同じような形で強引にディフェンスラインをこじ開け、立て続けにゴールを決め、逆転に成功します。今大会ここまで無失点だった横浜FCですが、流石にフットボール大国スペイン。簡単には終わらしてくれません。

　横浜はボールポゼッションで対抗し、リードしてからは、時間の経過と共に引き気味にブロックを形成し、鋭いカウンター狙いのDamm。身長では勝てない横浜FCは、無理矢理なパワープレーには走らず、最後まで粘り強く、自分達の形で攻め込もうとします。すると、試合終了間際、ロスタイムの時間帯にバイタルをスピーディーなパスワークで突破しようとしたところ、我慢出来なかったDammディフェンス陣がPKの反則を犯してしまいます！千載一遇のチャンスを得た横浜FCは、このチャンスを見事にものにし、２−２の同点に持ち込みます！！！

　試合は、そのまま３人ずつのPK戦へ！

　横浜FCが先に外し、これを決められれば負けという段階で、今度はDammのキックをGKがドンピシャの反応を見せてセーブします！！！ここから、サドンデスの手に汗握る展開が続き、最後は再びGKがファインセーブを見せ、横浜がPK戦を５−４で制し、見事に大会第３位となりました！！！

 

 

 

★XIP International Cup 2014 5・6位決定戦 東福岡 0 - 5 Villarreal

　グループリーグ３位同士の対決となったこの試合。戦前の予想では、誰がVillarrealがグループリーグ３位になると予想した事でしょう！？ここまで、VillarrealはMálagaと横浜FCに破れ、勝利したのはアンドラ公国のLa Massana戦のみ。日本のチームから２敗は出来ない、これ以上、恥をかく訳にはいかない。試合前、監督から激が飛び、必勝態勢で臨みます。

　対する東福岡は、平岡監督が先日話していたように、「１年生はまだまだムラが出てしまう。」

その懸念が、この試合にも現れてしまいました。Villarreal戦という事になれば、ほっといてもモチベーションが上がり、熱い戦いが期待されたのですが、やや覇気が感じられません。

　Villarrealは横浜FC戦での失敗を踏まえ、ある程度の主力をしっかりとスタメンから出して来ています。ただでさえ全力でぶつかって行かなければならない相手に、課題の“ムラ”を露呈してしまっては、良い戦いが出来るはずもありません。

　自力に勝るVillarrealが着実にゴールを決め、試合は０−５でVillarrealの完勝という結果に終わりました。

　この悔しさをバネに、“ムラ”を無くし、常に全力で戦うファーターの集団に、変貌して行って欲しいと思います。

 

★XIP International Cup 2014 7・8位決定戦 Sant Pol 10 - 2 La Massana

　共にグループリーグを３敗で４位となった両者の対決は、Sant Polが地元の意地を見せ、１０−２で大勝を収めました！試合終了後は、選手・スタッフ全員に、XIP International Cupオリジナルメダルが送られました！！！

XIP International Cup 2014 2日目結果

★XIP International Cup 2014 La Massana 1 - 20 Villarreal CF

★XIP International Cup 2014 Sant Pol 2 - 3 CF Damm

　自力に勝るDammが結局は勝利したものの、地元Sant Polも意地を見せ、２ゴールでDammを追い込みました。結局、Sant Polはグループリーグ最下位だったものの、粘り強い戦いで、十分な役割を演じたと言えるでしょう。

 

★XIP International Cup 2014 横浜FC 0 - 0 Málaga CF

　グループB、共に２勝を上げ、勝ち点６同士での対決となったこの試合、勝った方が、決勝に駒を進める事になります。

　今大会で一気に周囲の関心を集めた横浜FC。日本のJ下部組織のチームらしく、丁寧にボールを繋ぎ、パスワークを駆使してボールポゼッション率で上回り、相手陣内に攻め込んで行きます。一方、得失点差で引き分けでも良いMálagaは、守備の際はがっちりブロックを作り、攻撃よりも、失点だけはさせないという強かな意図が見えます。通常、日本のチーム相手なら、細かい計算などをせずに、ガンガン前から来るところですが、ビジャレアル戦での戦いぶりを踏まえ、横浜FCに対し、リスペクトの念が芽生えたのでしょう。

　一方、横浜FCの課題は、攻撃の迫力。バイタルエリアから先の迫力、強引さ、サプライズと言った、フィニッシュに持って行くまでのレベルアップが求められます。良いところまで運ぶも、シュートを打たない、前を向かない、相手にとって脅威となるより良い選択肢があるにもかかわらず、無難な横パスをしてしまう。相手が集中して懸命に守って来る中、最後の局面では、強引さだったり、意外性だったり、工夫だったり、相手を騙す事だったり、スピードアップだったり、ワンタッチだったり、相手ディフェンス網を打ち破るアクションが必要です。

　試合は互角の攻防が繰り広げられる中、両チーム共に、決定機はなかなか作らせません。

　試合はそのままスコアレスドロー。横浜FCは、惜しくも、決勝へ駒を進める事が叶いませんでした。

　しかし、グループリーグ３試合で８チーム中、唯一無失点で切り抜けた守備の安定感、そして、ビジャレアルやマラガと同居したグループの中で、２勝１分と負け無しの成績を収めた事は、特筆すべきでしょう！！！

 

★XIP International Cup 2014 RCD Espanyol 3 - 0 東福岡高校

　大会２日目の午後、東福岡にとってはこの日２試合目の試合です。午前中の大会初勝利を勢いにしたいところですが、相手は優勝候補のEspanyol、そう簡単には行きません。

　試合が始まると、やはり、スピード、パワー、技術で上を行くEspanyolに押される東福岡。しかし、集中力高く臨んだ東福岡は、粘り強く戦い、簡単には相手にやらせません。しばらくはスコアレスが続き、相手をじりじりと焦燥に駆り立てます。

　東福岡は、高校サッカー界の雄らしく、ハードワーク、球際のボディーコンタクトでは怯みません。まさに戦っている！という印象で、世界に挑む上での当然ながら持ち合わせるべきものを、しっかりと発揮しています。

　が、試合巧者のEspanyolが、東福岡のディフェンスの隙を突いて先制すると、やや動揺する東福岡を尻目に立て続けにゴール。東福岡もPKのチャンスを掴んだものの、相手GKの好セーブに阻まれ、終わってみれば０−３。東福岡が敗れる結果となりました。