7月20日(日) 今日も雲一つ無い青空と強い日差しが降り注ぐ、これぞ夏!
さぁ、いよいよ今日はお別れの日です。
昨日はスペイン1部リーグ所属のエスパニョールの下部組織の選手寮に宿泊しました。
ここには、遠方から来た、中学生や高校生の明日のプロを目指す選手達が寝泊りしています。
今はまだオフの時期の為、その空いた施設に宿泊させてもらったわけです。
そんな事情をしっかりと把握したかどうかは分かりませんが、少年たちは完全に爆睡状態です。
午前6時半、成田組の2人少年、KOSHIROとRYUYAが起きる時間です。
今キャンプで起こすのが最も大変な“最強コンビ”です。
が、しかし、予想とは裏腹に、初めての宿、そして出発の日という緊張感からか、2人共あっさりと起きてくれました。
既に夜の内にパッキングを済ませていた2人は、顔を洗い、別棟の食堂へ向かいます。RYUYAの顔には昨日キャンプの皆と別れる際に同部屋のマルクに顔に悪戯書きされたマジックの後がまだほんのり残っています。
2人はまだ寝ている今回一緒に参加した仲間たち、TAIKI、YURI、TAKUYAに静かにバイバイを告げました。
食後、タクシーで空港へ。
そしてエールフランスのカウンターで同社のスタッフにアテンドを委ね、手荷物カウンターの所でお別れです。
「スペインと日本では何が違った!?」
RYUYA「あのねぇ、スペイン人は試合になると力をちゃんと出して来る。本番に強い」
KOSHIRO「スペイン人はプレーが早いし、激しく来る」
う~ん、なかなか的を得た答えが返って来るではないですか!
「アスタ・ルエゴ!」
2人「アスタ・ルエゴ!!!」
最後は握手とハイタッチで、爽やかにお別れです。
さて、再びエスパニョール寮に戻ると、3人共に起きて、食事を終えて出発の準備が出来ていました。
「よっしゃぁ、行こうか!」
名古屋組のTAKUYA、YURI、そして見送りにTAIKIもタクシーに乗り込みました。
TAIKIはあと2週間バルセロナに残り、個人参加の大会“ワールドカップ・アカデミー”に参加する予定です。
空港に到着し、チェックインの際、「YURI君の方は行きのお支払いしかなされていませんねぇ」とエールフランスの職員が言って来ました。
「YURI、君はバルセロナ残留が決定だ。多分、お母さんがそのまま残って、スペインでもっともっとサッカー上手くなるようにわざとそうしたんだろうよ」
YURI「えっ!まじで!でもそれあり得るかも。お母さんならやりかねん」
結局はエールフランス側のコンピューターの問題だと判明。
バルセロナ残留は決して悲しいニュースでは無いだけに、YURIはホッとしたような、がっかりしたような、何とも複雑な表情を見せていました。
「スペイン人と日本人は何が違った」
YURI「スペイン人はねぇ。激しい。判断とかも早くて巧い」
TAKUYA「あいつらの方がやんちゃ!」
最後はTAKUYAらしいマイペース発言できっちりと締めてくれました。
思えば、今回の少年たちは自分の“我”を慣れない異国の地でもしっかりと表現していたように思います。
遠慮せず、自分をどんどん表現していく。
日常生活でも、フィールドの上でもその部分はとても逞しく感じました。
プレーでは、中には“俺が俺が”プレーの行き過ぎのシーンもありましたが、遠慮がちにプレーするよりもずっと頼もしいと思い、ある程度は自由にプレーしてもらいました。
例えば、1人でドリブルしたくても抜けない、もしくは抜こうと挑戦しない選手よりは、多少無謀でもドリブルで仕掛けようとするチャレンジャー精神を常に持っている選手の方が良い。そうした挑戦を繰り返す中で、ドリブル突破力、フェイントの技術、体の使い方を身につけていくわけですから。
しかし、いつまでも“無謀”ではいけません。多少強引でも行こうとするチャレンジャー精神と実際に行くことの出来る技術を持ち合わせながら、より良いポジションにいる見方にボールを送り、チームパフォーマンス的により高い効率を選択出来る選手はさらに良い選手です。そしてそれが戦術眼であり、判断力だと思います。
今後は、そうしたチャレンジャー精神と効率性・判断力のバランスの中で、もっともっと良い選手を目指して頑張ってもらいたいものですね。
皆!今回は暑い中、本当に良く頑張ったね!
沢山の涙もあったけど、その分、1つずつ逞しくなってくれたと思う。
これからの君達の輝かしい未来に大いに期待しています!
アディオス!
そして、アスタ・ルエゴ!
植松 慶太
P.S.
ご父兄の皆様、この度は勇気を持って子供たちの背中を押し、可愛い息子達に1人旅の挑戦の場を提供して頂きまして、ありがとうございました。
皆、自分なりに精一杯頑張り、そして様々な体験を通じて、ちょっとばかり、逞しくなったと思います。特に今回の参加者達は物怖じしない性格の少年が多く、大変頼もしく感じました。
今回の経験が、彼らの今後の人生の中に大きく息づき、そして躍動してくれることを願っています。
尚、今回のキャンプを通じての各選手のストロングポイント、そして課題を私やエスパニョールのコーチ陣の見解を合わせ、簡単ながら各自へメールで送らせて頂きます。
また、是非日本帰国後、改めて少年たちからのキャンプの感想をお送り頂ければ嬉しく思います。
ありがとうございました。
先ほど無事こうしろう君と共に帰国しました。龍哉に『冗談で』明日からまたエスパニョールいくか?と言うと行く行くあと1ヶ月ぐらいならと頼もしい答えが帰ってきました。日焼けもして一回り、たくましくなってきたような気がします。今回のような素晴らしいキャンプを体験でき、本当に感謝しております。龍哉の感想を聞き次第お返事させていただきます。植松さん、この度は本当にありがとうございました。また機会がありましたらよろしくお願いします。
投稿情報: 龍哉 父 | 2008/07/21 03:50
koshiroも今無事自宅に到着しました。
いろいろな思い出ができたみたいでずっと話をしてくれました。フットボルのことも
かなり細かく覚えていて違いなどはなしてくれました。植松さんのことも大好きだといっていました。
本当に貴重な経験をさせていただくサポートありがとうございました。
また、お世話いただくことがあるときはよろしくお願いします。
りゅうやくん、また会いましょう!
投稿情報: koshiropapa | 2008/07/21 06:45
植松さん この度は大変お世話になりました。 今家に着いたのですが、龍哉に聞くとインスタントカメラをひとつ忘れたみたいなのですが、届けは出てませんよね?無ければしょうがないので届けが出ていれば連絡いただけないでしょうか?最後までご迷惑おかけして申し訳ありません。
投稿情報: 龍哉ママ | 2008/07/21 08:41
先ほど、無事帰宅しました。
あーだった!こーだった!と帰りの車で話しながら帰ってきたのですが、途中から静かになり、眠りにおちていきました。
色々な思い出をたくさん胸にひめ、初めての一人旅で得たものは、大きいとおもいます。
植松様には、本当に手をやかせたことと思います。
貴重な経験をできました。ありがとうございました。
そしてこのキャンプに一緒に参加したお友達にも、ありがとうございました。
また、いつかどこかで会えることを願いながら、明日からサッカーに勉強に頑張ってもらいます。
投稿情報: takuya母 | 2008/07/21 08:59
悠里も元気に帰宅しました。
往復ともエールフランスのおかげで、いろいお手数かけました。
ありがとうございました。
悠里は今からJリーグの試合観戦に行きます。
また、感想メールを送ります。
投稿情報: yuri母 | 2008/07/21 09:35
植松さん、キャンプ中は大変お世話になりました。
10日前に日本を旅立ってから、あっという間に時間が流れたように思います。スペインへ旅立った時は大輝のことが不安でしたが、現地レポートを読ませていただいて、元気にサッカーに取り組んでいる様子や、笑顔の大輝を見て、不安がなくないました。大輝が帰ってきて、どのような感想を持ったかは、まだ解りませんが、私たち親として、このキャンプに大輝を参加させた事は、とても良かったなと思っております。
他に参加されたお友達のキャンプの現地レポートを見せていただくと、みんな、大輝の近くにいるお友達の様な感じがしましたが、日本に帰ると、みんな遠くに離れてしまって、みんなの様子を知ることが出来なくなってしまうのですね、少しさびしいです。大輝もみんなも、サッカーを続けていれば、どこかでお会いすることが出来ると思いますので、そのときは宜しくお願いします。
では、引き続き、植松さんには、お世話になります。
宜しくお願いします。
投稿情報: TAIKI母 | 2008/07/21 13:29