MGF　現地レポート: 南国から来たクールなサムライ

2009/10/12

南国から来たクールなサムライ

10月9日（金）

　バルセロナに１人の青年が降り立ちました。父親がスパニッシュ系アメリカン、母親が日本人という、いわゆる今流行りの！？ハーフ君。沖縄県から遥々とやって来ました。

　バルセロナのプラット空港で待つ際、ハーフの顔をイメージしながら、続々と出てくる人込みを懸命に目を凝らして探します。しかし、到着の時間から１時間を過ぎても、なかなか到着ロビーにそれらしき姿が現れません。便はとっくに到着しているはずなのに。。。おかしいと思い、乗って来たルフトハンザ・ドイツ航空のオフィスに確認しようとするも、閉まっていて誰もいません。インフォメーションに聞いても、「ルフトハンザの職員でなければ分かりません」の一点張り。そんなこんなですったもんだしていると、プルルルルと携帯が！出てみると、「ALLENです」の声が。

　そんなこんなで、ようやく待ちに待ったALLENとのご対面です。
ハーフという事でイメージしていたよりも、大分お父さんの血を濃く受け継いでいるのか、南米系の風貌です。しかし、こてこての日本語を話すALLEN。そうです、彼は沖縄生まれの生粋の日本人なのです。

　くっきりとした目鼻立ちのALLENは、1994年生まれの現在中学３年生。リーガ・エスパニョーラが好きという彼は、３年越しの願いを親に叶えてもらい、念願のスペイン・フットボール留学にやって来たのです。今回は２週間。しかし、近い将来、年単位での留学も考えているようで、今回はその適性を見る為の挑戦という事になります。

10月10日（土）

　この日は同じエスパニョール寮に寝泊りしているSHOUKEIとRYUYAと一緒にバルサやエスパニョールのカンテラの公式戦見学。
　まずは1999年生まれのRYUYAと同じ年代のバルサAlevinB vs Borges Alevin A の試合を観に行きました。そこでは、対戦相手が１歳年上にもかかわらず、バルサが圧倒的なボールポゼションで圧倒、６－０と圧倒していました。バルサの選手は皆、一癖も二癖もあり、巧みなパスワークは、トップチームの哲学そのもの。殆どGKが仕事をする機会はありませんでした。

　午後には、ALLENと同じ1994年生まれのCadete A （U15）のカテゴリー、Europa vs Espanyolの対決を観戦しに行きました。ここでは、激しさ、スピード、迫力、、、様々な点でALLENを驚かせたようで、口数が少ない彼も、思わず「凄っ！」と感嘆した様子でした。
年下のSHOUKEIやRYUYAに「練習参加するコルネヤも強いよ！大丈夫！？」と聞かれると、「余裕！」と気丈に振舞う一面も見せていました。

10月11日（日）

　この日はそんなSHOUKEIとRYUYAの公式戦を見学しました。

10月12日（月）

　この日はスペインの祝日。皆、練習がお休みになったので、満場一致で公園でボールを蹴りに行く事になりました。この日のテーマは浮き球の処理。最初、ロンド（ボール回し）でウォーミングアップを行った後、浮き球をきっちりコントロールする練習を行いました。その後は、浮き球で飛んでくるパスをトラップ、寄せてくる相手をかわしてシュートという、少年達流行の練習、通称「ミエルダX」を実行しました。

　一時、乾燥した冷たい空気に慣れていないALLENが喉の痛みを訴えましたが、マスクをしながらも、暫くして復活しました。

　とそこへ、ボリビア人の男女のグループがフットサルコートにやって来ました。そこで、皆で混ざってのミニゲームをやる事に。女性も６人ぐらいいたのですが、皆なかなかのテクニックを持っています。そんな中、ちびっ子２人が大活躍！ALLENもやや遠慮がちにプレーしながらも、しなやかなステップワークを見せていました。