もう一つの挑戦、FC IBERIAでの練習も2週間目を迎えた。
FC IBERIAは、カタルーニャ地方のセグンダ・ディビシオン、グループ11に所属するチーム。CasticFCよりも、1つ上のリーグに所属している。18チーム、17グループの合計305チームが昇格を目指してしのぎを削る。
IBERIAは火曜日と木曜日に練習に参加することになっているKOSUKE。監督のフアン、そしてかつてペルーの1部でプロとしてプレーしたホルヘ、エスパニョールでタムードとカンテラ時代コンビを組んだアギラルと一緒にアップを始める。
年齢層もこちらの方が幅が広く、下は20歳くらいから上は32歳くらまでとなっている。
すでに10試合を消化しているFC IBERIAは4勝6敗で13位の位置にいる。監督も今シーズンチームの不調で1度変わっているようだ。
それでも、フアン監督に変わってから、少しずつチームがよくなってきているとホペイロのホセマリアは言っている。
グランドは、モンジュイックの旧エスパニョールのオリンピックスタジアムの少し裏側にある。人工芝のピッチに、スタンドもメインスタンドだけではあるが、設置されている。
第1回目の練習参加では、フィジカルの要素が混ざったロンダ(ボール回し)とサーキットトレーニング、そしてゲームが行われる。週の2回の練習の中で、身体機能を高めるべくフィジカルトレーニングが少しずつ練習メニューの中にちりばめられている。
KOSUKEもこのトレーニングには、少し息が上がっている様子だった。
そして、ゲームでは左のディフェンス、サイドのポジションに入る。センターバックのエドゥから「KEISUKO、KEISUKO」と指示を受ける。
日本との守り方の違いなのか、KOSUKEの意図とエドゥの意図がなかなか一致しない。
ここでも、言葉の壁にぶつかる。
KOSUKE「IBERIAの方が体のサイズが大きい。フィジカルもそうだけど、判断のスピードもあげる必要がある。」と自分なりに分析していた。
練習の中で、自分の主張を言葉で、そしてプレーで発揮できているようにはまだ見えない。
激しくいく部分、勝負する部分。そういう部分のメリハリがまだついていないように感じる。
トライアウトとして挑戦している限り、お客様になっていてはだめだ。即戦力となれることをアピールしていかなければならないKOSUKE。イベリアでの発奮を期待したい。
さて、日曜日。
FC IBERIAの試合観戦をしたKOUSUKE。
このレベルになると、副審はつかない。子どもたちもそうだが、ある一定のレベルまでは、審判は主審のみで行われる。当然、オフサイドラインをめぐっても激しい攻防が行われる。
この試合もまた荒れた内容となってしまった。
激しい接触は当然、時折あからさまなファールも繰り広げられる。
ファールしてもボールはすぐには戻さない。ボールを相手に戻したら、クイックでスタートされることを選手たちは小さいころから知っている。
KOSUKE「日本だとイエローカード簡単にだされちゃうけど、こっちでは当たり前のように遅延行為が行われている。」
決して、良い行為とは言えないが、それを知っていなければ、スペインでは通用しないこともある。日本と同じメンタリティーでプレーしていては、通じない部分もたくさん出てくる。そういうゲーム感覚をKOSUKEも学んでいかなければいけない。
結局、イベリアはホームで1-2と敗れてしまった。
相手の監督も退場するという結果になったこのゲームだったが、まじかで迫力のある試合が見られたKOSUKEの印象はCasticの試合を見た時と同じものだった。
この激しいサッカーの中で、何ができるのか?
今は、KOSUKE自身それがまだわからない。
しかし、練習やスペインで見る生のゲームの中でそれを必死に考えているようだ。
KOSUKEの挑戦は続く。
By Yuya Takaji
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