TSUBASAのエスパニョールの挑戦も、早くも第3週目に突入です。
この日は、4回目となる、カンテラの練習です。週末には、練習参加しているBenjaminBの公式戦を見学しました。そこでは、いつもの練習でのプレー以上に、躍動し、強く戦っている彼等の姿がありました。そんな彼等も、練習の時は本当に陽気です。がしかし、それもROMA監督が姿を現すまで。のっぽの彼が来ると、途端に8歳の練習現場は、緊張感に包まれます。
過去の3回の練習、TSUBASAは、1回目の“衝撃”から、徐々に持ち直して来たようにも思えますが、まだまだ、本気の120%モードになっているとも言えません。
日本では、同学年では敵無しの状態で突っ走って来たTSUBASA。しかし、同じ2001年生まれのスペインのエリート集団の中で、自分が一番下手くそ級であるという信じられない環境に、その戸惑いから、戦闘態勢になりきれていないのかもしれません。猛者の集まりの中で、自分の力を出し切った時、初めて、自分の真の課題が見つかるはず。彼には今、全力でこの舞台に挑む事が求められているのです。
ところで、このBenjaminBの中に混ざった時、TSUBASAの実力では何が足りていなくて、何が通用しているのでしょう!?TSUBASAの持ち味中の持ち味。それは、球際の強さ、特に、ディフェンス面に置ける、粘り強さ、当たりの強さです。この部分では、これまでに日本から来たサムライ少年の中でも、格別だと思います。特に、日本の場合は「日本病」という問題を抱えていますから、そんな環境の中で、こういうプレーに磨きを掛ける事は至難の業だったかもしれません。そんな彼の持ち味は、BenjaminBの中でも、通じています。しかし、この中では、その部分は平均的。つまり、BenjaminBの中では、特に秀でた要素では無くなっている訳です。しかし、得てして、「日本人は激しさが圧倒的に足りない」という評価を受ける中で、この部分で互角に渡り合っている事は、素晴らしい事だと思います。
一方、周囲のBenjaminBの選手は、TSUBASAよりも大きい選手が多く、一歩のスタンスが大きい。その為、一歩目でやや遅れを取る為、かわされて長い距離をドリブルされると、なかなか追い付き切れません。また、テクニックの部分で、翻弄されてしまっている部分もあります。あとはシュート力。キック力が、1ランク違います。
また、テクニックの部分では、ボール捌きの技術にもっともっと磨きを掛ける必要があります。ここでは、少しでもボールを晒せば、直ぐに体を入れられて奪われてしまう。特に、小さいTSUBASAは、ボールと相手との間に自分の体を常に入れるなどの工夫をしないと、簡単にボールを奪われてしまいます。
また、攻撃の際の一対一で突破する技術も、周囲の方が上です。
つまり、彼の持ち味中の持ち味である「激しく、粘り強いディフェンス」では互角に渡り合っているものの、その他の要素では、上を行く選手が勢ぞろいしているというのが今の彼の置かれているカンテラでの環境です。
そんな凄いやつらに囲まれ、「強気でやれ」と言うのも、難しい注文かもしれません。
この日は、それでも、彼なりにもがき、奮闘していたと思います。相手が強くて、巧くて、速いのはしょうがない。そこに、何処まで喰らい付き、努力し続ける事が出来るのか。
少しずつ、声も出始めて来ました。
by Keita Uematsu
日本では同学年とプレーする機会はほとんどなく・1学年上でも、今回のような課題はでてきません。スピードで圧倒的に負けることもほとんど無いし、気持ち・当たりで絶対に負けないので。
世界レベルに対し、今、この年齢で課題が明確になったことで、行かせたかいがありました。
植松さんの指摘された、内容は2学年以上、上の子供達とプレーするときの課題そのままです。そして、普段から言っているテクニックについて本人が必要性を感じ意識してくれるといいのですが。
自分のスピードは世界レベルでは、全く通用しないということを。
投稿情報: TSUBASA PAPA | 2010/04/22 01:06