皆さん!ピンチです!
というか、やっぱりカンテラの実力!恐るべしです!!!
これまで何十人、何百人という日本からのサムライ少年を受け入れて来ましたが、その中でも最も「日本病」の香りを漂わせていなかった少年、それがTSUBASAだったわけです。
ここでいう「日本病」とは、色んな意味での「緩さ」を表す訳ですが、その中でも、「プレーの激しさ、闘志」と言った部分が、日本人少年には圧倒的に欠けているのです。日本人のサッカー少年100がいたら、100人がこの病を抱えていると言っても過言ではありません。もうここまで来ると、個人云々では無くて、日本のサッカー環境が、そうなってしまっているということなのでしょう。つまり、世界の体がぶつかり合う、格闘技的な要素も必要なフットボールに対し、日本の育成環境は(はたまたトップの環境でも)、そうした要素を軽視し過ぎているのでしょう。
しかし、昨年の夏、その「日本病」をあまり感じさせない少年が現れました。それがTSUBASAでした。聞けば、普段から当時小学2年生にもかかわらず、小5~6と一緒にやる事も稀では無いとか。そうした体格の大きいお兄ちゃん達と対戦する時は、彼等からボールを奪い、また奪われないようにするには、小さな体をフルに活用して、闘わなければ勝てません。TSUBASAは、そうした環境で、知らず知らずのうちに、体の使い方を学んでいったのでしょう。
そして、昨日、TSUBASAは今回の短期留学で初めて、エスパニョールの同じ歳のカンテラ(Benjamin B)の練習に参加しました。「日本病」を感じさせない、世界基準に近い彼の闘争本能が、カタルーニャ州のより選び抜かれた2001年生まれの猛者達の中で、どれ程通用するものなのか。密かに、楽しみにしていました。
がしかし、初日は“惨敗”でした。スピード、テクニック、パワー、激しさ、、、全てがTSUBASAにとって、異次元でした。あの体の強いTSUBASAが、1対1で簡単に奪われ、そして簡単に抜かれてしまっているのです。キック力、スピード、テクニックにしても、普段、日本では上位の実力を持っているであろうTSUBASAが、ここではまるで小さく見えてしまいます。
しかし、最大の問題は、そんな異次元に身を置かれたTSUBASAが、やや戦意を喪失してしまっていることです。もちろん、言葉の壁、何を言っているのか分からない戸惑いはあるでしょう。しかし、フットボールは共通言語。夏のTSUBASAも、本能で、素晴らしい活躍を見せていました。
しかし、本当に凄いやつらに囲まれた時、人は、どんなに負けず嫌いであっても、その凄さを目の当たりにした時、自信がぐらつくのでは無いでしょうか!?本能的にそれを感じ取り、体が萎縮してしまうのも、致し方無いのかもしれません。
日本では殆ど同じ歳には負け無しの状態で来たであろうTSUBASA。どうやら、8歳の小さなサムライ少年に、人生初の、フットボールの世界での衝撃が訪れたようです。
果たしてこれからの4週間。彼はこの現実を受け止め、どう挑んで行くのでしょうか!?
昨日の練習では、カンテラの少年達の実力が20、TSUBASAが10だとすると、TSUBASAは本来の10すら遠い、3か4ぐらいの力しか出せていませんでした。
まずは、自分の力、10を出し切る所からスタートしなければ行けません。相手が凄いのは分かった。自分がまだまだなのも分かった。後は、自分で何処まで這い上がって行けるのか!?
TSUBASAの、進化への修行の旅は、まだ始まったばかりです。
by Keita Uematsu
さすがはカンテラですね。同じ年齢の子供相手に何もできないとは。今年度からJリーグでも手で引っ張るプレーについて厳しくファールを取るようになり、その影響がジュニアの育成にも悪影響を与えております。最近は練習中にちょっとでも手を使うと注意する光景が見られ愕然としております。益々、世界基準の育成から遠ざかってしまったようで、もう一生追いつかないと思います。個人的には、日本の育成は根本から考え直す必要があると思います。TSUBASAには抜かれたら、ファールしてでも、死んでも止めろと言っています。ファールしないでも止められるくらい上手くなれと。
TSUBASAに伝えて下さい。
「失敗を恐れず、全力で闘え。プロでも失敗しない選手はいない。そして上手い子供達とプレーした方が上手くなるんだから、もっと楽しんでプレーしろと。自分の力を信じろと。」
そうすれば、カンテラでもそこそこのプレーはできるはず。
もし、全く相手にならないとすれば、それは圧倒的にテクニックに差がある時だけだと思います。そこがTSUBASAの一番足らないものでもありますが。よろしくお願いします。
予想以上に大きな壁にぶち当たることができ、本当に行かせた甲斐がありました。乗り越えられれば最高ですが、くれぐれも手は貸さないようお願いします。自分で考えどうするのか、楽しみにしています。1ヶ月では足らないようですが?。
投稿情報: TSUBASA PAPA | 2010/04/09 13:57