土曜日はエスパニョール・スクールリーグです!
この日、TSUBASAはレベル8リーグ、Jose Mariaチームに参戦し、S.Sanchezと対戦です。
そして、この試合で、あの”TSUBASA”を再び見る事が出来ました!そう、昨年の夏、突然バルセロナで行われた大会に姿を現し、大活躍し、優勝の立役者となった、あの時のTSUBASAです。
この日、3-2-1の右ハーフとして途中から出場すると。相手からボールをかっさらって、右足一閃、ゴール左に強烈なシュートを叩き込むと。続いても、右にタイミング良く出されたボールを受けたTSUBASAは、そのままドリブルで持ち込んでゴール左にきっちりとシュートをぶち込みます。更には、相手のセンターバックから左サイドバックに出されたパスを怒涛の如く突っ込んでパスカットしたTSUBASAは、そのままペナルティーエリア内45度の位置からシュートを叩き込み、あっという間にハットトリック。衝撃的なパフォーマンスで周囲のスペイン人ファミリー達は、「誰だあいつは!?」「知らないの!?TSUBASAよ!」「おぉそうかぁ!ツュバサ!ツュバサ!」と大騒ぎ!そんなTSUBASAの活躍もあり、チームは7-0で勝利を上げました!シスク監督も「TSUBASAいいぞぉ!」と握手を求められていました。
続くTSUBASAの2試合目。今度はレベル9リーグで、Solsonaチームに参戦、Capdevilaと対戦します。熱血漢ジョアン・カルロス監督の指揮の下、TSUBASAは3-1-2の2トップの右に入ります。レベル8での大活躍に、1つレベルが下がる形となるレベル9での更なる活躍に期待が掛かります。しかし、ここでは相手の方が実力的に上。なかなか良い形でボールを持つ事が出来ません。しかし、すっかり声が出るようになっているTSUBASAは、ボールを受ける動きをと共に、「へい!」を連発、先程の試合同様、奮闘します。2点をリードされている展開。TSUBASAは持ち味の激しいアプローチで、相手の突破を許しません。ジョアン監督も、「TSUBASAを探せ!」と周りに指示を出します。そんな中、Solsonaチームの攻撃。相手が一旦クリアーしようとしたボールが中途半端に自陣のペナルティーエリア内に弾んだ所を、タイミング良く反応したTSUBASAが強烈なシュート!これが見事にゴール左隅に決まり、Solsonaが1点を返します。
しかし、試合はCapdevilaが着実に点を加点して行きます。
後半、それまで圧倒されていたSolsonaチームが、完全に勢いに乗って攻め立てます。TSUBASAもコーナーキックのこぼれ球をシュートしますが、相手の懸命なディフェンスに弾かれてしまいます。ジョアン監督は、相変わらず、「TSUBASAを狙え!」の指示。絶好の位置からのフリーキックもTSUBASAに託されますが、なかなか強烈なシュートも、GKの正面に。
そしてここで試合終了。結局、2-5でSolsonaチームは敗れてしまいました。試合後、怒りを露にするTSUBASA。座り込んで、ペットボトルで人工芝を何度も叩いていました。
いずれにせよ、あの”TSUBASA”がようやく、ようやく帰って来たのです!
今回は、楽しいことばかりではありませんでした。エスパニョールのカンテラに衝撃を受け、同じ8歳の彼等を、「日本の13歳以上のレベルだ」とこぼし、戦闘意欲を削がれていたTSUBASA。そんな気持ちの部分のショックが、本来の持ち味すら消し去りかけていました。しかし、様々な紆余曲折を経て、彼は今、立ち直ろうとしています。そんな簡単に、スムーズには事が運ばないかもしれません。カンテラを前に、「やっぱり駄目だ。こいつらすげぇ~」となってしまうかもしれません。それでも彼は、1つの壁を乗り越えようとしています。それは、時折見せる、彼の満面の笑みに象徴されていると思います。
「TSUBASA、随分良くなって来たなぁ。」とシスク監督も目を細めていました。
by Keita Uematsu
コメント