セルヒオ(Benjamin C 監督)「Yuki、君は5週間、俺達とトレーニングして来たが、このチームでは十分にやれる力がある事は分った。今日からは、2000年生まれの1軍である、Benjamin A で練習してもらう。もし、そこでもやれると判断されれば、来シーズンは、1軍であるAlevin B でプレーする事が出来る。」
なんと!突然の申し出!そして、嬉しいニュースです!!!
Yuki「えっ!?まじ!?嬉しいけど、緊張して来た。」
緊張君であるYukiらしいコメントです。
かくして、この日から、Benjamin A に交じってのトレーニングが開始されました。
コルネヤのBenjamin A は、U9リーグの2ブロックある1部リーグの内の1つに属し、そして、既にリーグ優勝を決めているチーム。最終節1節を残し、ここまでリーガでは29試合を戦い、26勝1分2敗、141得点30失点と言う、とてつもない数字を叩き出しているチームです。1歳年下とは言え、同じリーグには、あのTsubasaが参加したエスパニョールのBenjamin B (8位)、バルサのBenjamin B (12位)がいる中で、この成績は特筆すべきです。
ちなみに、同じ歳のエスパニョールとバルサのBenjamin A はそれぞれもう一つのグループに入っており、そこでは、エスパニョールのBenjamin A がバルサに勝ち点5差を付けて、優勝を決めています。
ちなみに、今シーズンの開幕前、プレシーズンでコルネヤのBenjamin AとエスパニョールのBenjamin Aが練習試合を行っており、この時はホームのコルネヤが3-1で勝利しています。
これで、コルネヤのBenjamin Aが如何に強豪中の強豪である事が、想像出来るかと思います。
さて、練習は、ウォーミングアップのパス交換。フォーメーションからのセンターリングシュート。ゴール一つを使っての攻撃4人vs守備4人の攻防。そして、最後は8vs8のボールポゼションのトレーニングで締めくくられました
良く見ると、一人、黒人の背の大きな人も中に交じっています。ん!?コーチ!?
しかし、ずっと見ていると、少年達と同じメニューをこなしています。え!?まさか!?
そこで、チームの父兄らしき人に聞いてみることに。
”あの180cmくらいある黒人は、コーチですか!?”
父兄「いやいや、Benjamin Aの選手だよ。」
” え”~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!”
反則です!完全に!あんながたいの良い9歳を見たことがありません!!!
きっと、生後、5~6年経過してから出生届を出したに決まっています!!!
そんなサプライズもありましたが、蓋を開けてみれば、やはりコルネヤのBenjamin A、一味違います。
皆、水準レベルが高い!一人、”巨木君”を除いては、、、それでも、彼はフィジカルがあり、リーチが長いので、
一歩が大きい為、それである程度の仕事が出来てしまっています。
さて、Yukiですが、初日で、知らない面子の中に交じり、やや遠慮がちにプレー。積極的に仕掛けると行ったプレーは少なかったものの、卒無くプレーしている印象でした。
あっと言う間の一時間の練習後、感想を聞くと、
Yuki「Benjamin Cと全然違う。1軍と2軍の差はでかいよ!」
”自分としてはどうだった!?”
「もっとやらなきゃ駄目だと思う。激しさとか出せて無いし、このままだと落とされるよ。」
”Benjamin Cとのギャップはあったかもしれないけど、Benjamin A自体のレベルが適わないという感覚はなかっただろ!?だって君は、エスパニョールのBenjamin Aで普段、揉まれているからね。彼等と比べてどうだった!?”
「うん、頑張れば何とかなるというレベル。セルヒオみたいなスーパーな選手はいないけど、全体的にはエスパニョールと同じくらいのレベルはあるかも。」
と言う訳で、Yukiに一つのチャンスが巡って来ました。外国人、言葉が出来ないというハンディを考えると、この13~4名のメンバーの中で、半分から上のトータルな実力を持つ選手でなければ、このチームに残る事は難しいでしょう。その為には、やはり激しさ、球際の強さ、ボールへの執念、そうした部分を、押し出す必要があるでしょう。
いずれにせよ、この環境でどこまでやれるのか!?
Yukiの新たな挑戦の始まりです!!!
by Keita Uematsu
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