長いようで、あっという間だった1ヵ月。明大一年生4人の挑戦は、瞬く間に終わりの時を迎えました。
あいにくの雨に祟られた出発前日は、全員でバルサB vs ヒムナスティック・タラゴナの2部リーグの試合を観戦しました。雨による泥濘で、ところどころパスが途中で止まってしまう悪コンディションにもかかわらず、バルサBは巧みにボールをまわし、ジョナタン・ドス・サントスの2ゴールと、ジョナタン・ソリアーノの2ゴールによる“ジョナタン4ゴール”によって、バルサBが4-0で快勝しました。
「あの状況下でもしっかり回すところが凄い。ちゃんとしたコンディションでのプレーを見たかった。」と口々に語っていました。
その後は、カタルーニャの冬の名物、“カルソッツ”で最後の晩餐!アツアツの薪で燻った葱を、外側の皮をするりと剥いて、特性のタレに付け、下からパクリ!たっぷりとあった葱が、瞬く間にテーブルの上から無くなっていました。
そして、いよいよバルセロナを旅立つ日。寮母のリリーにお別れを告げ、空港へ。
空港では、皆のスーツケースがそれぞれ20kgを遥かにオーバーしていたものの、職員のお姉さんが、多めに見てくれ、セーフ!!!
そして、4人は機上の人となりました。
この4週間で体験した事、それぞれの思いを胸に、4人は新たなスタートを切るべく旅立って行きました。 最後に、彼らのショートインタビューの内容を下記に掲載し、「明大4人衆の旅」に幕を閉じたいと思います。
DAIKI!UME!ASAHI!NOMA!
君達4人が、今後ますます、活躍する事を、願っています!!!
Hasta pronto !!!
【DAIKI】
“まずは率直な、4週間を終えての感想は!?”
「短かったですね。日本では、サッカー9割、他1割の生活なんですけど、こっちに来て、観光したり、4連休とかがあったりして、逆に、私生活の部分でリフレッシュと言うか、サッカーも普段の生活も両方充実させる事が出来ましたね。」
“何か、フットボールで新たな発見は!?”
「日本でも、まだまだ細かく指摘されてしまう点なんですけど、ファーストタッチの置く場所だったり、体の使い方だったりが、こっちの選手は当たり前のように皆出来ているなと感じました。」
“それ以外の部分では”
「スペイン人は皆適当(笑)。それと、皆歩くのが好きそうなイメージ。あとは、油断しているとやられてしまう、スリですかね。今回、1度やられたし、もう一回、やられそうになりましたから。」
“隙ありオーラを発してんじゃないの!?”
「多分そうですね(苦笑)。」
“日本のようには通じなかった点は!?”
「練習は日本人の方が熱心ですね(笑)。日本は、試合で100%出したいなら、練習でも同じように100%出すべきだと言う考え方。でも、こっちの人は、こっちが拍子抜けする程、抜くときは抜いている。だから、思ったよりも結果として出来たと言う感触ですね。でも、やはり言葉の問題で、練習メニューの細かなルールを理解するのに手こずったと言う意味では、難しいかった部分もありましたね。」
※注釈、スペイン人は、練習で手を抜いている訳ではありません。その分、最も重要な試合形式の練習になると、スイッチが一気に入ります。一番重要な時に、一番にエネルギーを注ぐ。それが彼らの性質です。
“今回の短期留学を機に、海外でやってみたいと言う思いは、どのように変化しましたか!?”
「もともと、いつかはやってみたいと言う気持ちはあったんですけど、実際に1ヵ月住んでみて、現実を知ったと言うか、言葉の問題とか、大変さが分かりましたね。海外でやると言うのは、人生にとって、大きな出来事。どうなるか分からないですけど、簡単に出来ることじゃないな、と言うのを感じています。でも、やっぱりやってみたいですね!」
“今後の抱負は!?”
「まずは、大学で活躍して、Jリーグに行きたい。将来は、、、バルサの選手として、カンプノウでプレーしたいですね!」
【NOMA】
“まずは率直な、4週間を終えての感想は!?”
「短かった。アッと言うでしたね。でも、最初の1週間だけは、慣れていないと言うのもあって、これから長いな、と言う思いがありました。でも、慣れてからは、アッと言う間でしたね。」
“何か、フットボールで新たな発見は!?”
「ボールを出した後の動きですかね。ちょっと工夫して動く事によって、再びリターンをもらう事が出来る。味方も楽になる。それから、ワンツーの有効性を再認識出来ましたね。あとは、プレスですね。寄せの速さは、日本の方が厳しい。でも、日本は寄せるだけなんですよね。こっちは、日本程速く無いんだけど、取れると思った時は、体をぶつけて激しく奪いに来るし、その迫力が凄い。」
“それ以外の部分では”
「歩くのが速いって事ですかね(笑)。あとは信号無視が当たり前な事ですかね(笑)。」
“日本のようには通じなかった点は!?”
「そもそも、全体的に、自分がどこまで通用してたかは、何とも言えないですね。なかなか自分のプレーが出せなかった面があります。こっちの人は、パスが雑と言うか、良いパスがなかなか来ないんですけど、それを上手く収められない部分があった。ボールを持って前を向ければ、良いプレーは出来ていたと思うんですけど、そこに至るまでのプレーが、なかなか上手く出来ませんでしたね。日本では、背負うとこまでは行けるんですけど、こっちでは、背負う前に削られると言う感じでしたね。」
“今回の短期留学を機に、海外でやってみたいと言う思いは、どのように変化しましたか!?”
「前からそういう気持ちはあったんですけど、今回の経験を経て、大学からJリーグ、それから海外と言う以外に、大学から2部でも良いので、直接海外でやってみたいと言う思いが強くなりましたね。」
“今後の抱負は!?”
「まずは大学で、安定して常に自分を出せるようなプレーヤーになる事。そして、なるべく早く、海外に挑戦してみたい。海外でやって、それから逆にJリーグでやると言う形もありだと思うので、まずは海外でやってみたいと言う気持ちですね。」
【ASAHI】
“まずは率直な、4週間を終えての感想は!?”
「日本と全く違う環境の中で、習慣も言葉も違う中で、練習とかも言葉が分からないなりに、自分で理解しようと努めたりする中で、色んな勉強になりましたね。」
“何か、フットボールで新たな発見は!?”
「やはり、体の使い方ですね。ボールと相手の間にしっかりと自分の体を入れてキープする術は、全然日本人より上手い。それによって、相手に寄せられていても、落ち着いてボールを保持し、次に繋げる事が出来る。それと、出した後のポジショニングですね。本当にちょっとした動きをするだけで、簡単にパスコースが作り出せるし、直ぐにまたボールを受ける事が出来る。そうした連続した動きで、ボールをもっと簡単に回す事が出来ると感じましたね。」
“それ以外の部分では”
「日本人はきちきちとしているけど、スペイン人はアバウトですね(笑)。でも、逆に、それもいいなと。」
“日本のようには通じなかった点は!?”
「ポゼションとかは結構出来ましたね。あとは、こっちはパスで崩すサッカーなので、自分もそれに合わせ過ぎた感があった。自分はドリブルが得意なので、もっと挑戦しても良かったかなと。」
“今後の抱負は!?”
「まずは、明治でスタメンを取れるように頑張る事。1年間、コンスタントに活躍出来るようにしたい。」
【UME】
“まずは率直な、4週間を終えての感想は!?”
「意外とスペインでも出来るなと!」
“何か、フットボールで新たな発見は!?”
「自分の課題として、得意のドリブルに頼り過ぎる点があったんですけど、もっと周りの人を使って、ワンツーとかで簡単に抜けるなと。今までに無いアイデアが湧いたと言うか、プレーの幅を広げるきっかけになりました。あとは、サイドバックをずっとやっていたので、守備の面など、色々と勉強になりました。」
“それ以外の部分では”
「スペインは本当に自由ですね。電車の中でバイオリン弾いたり、日本の常識が通じないと言うか、逆に、日本は堅いなと(笑)。」
“そうだね。僕は日本とスペインでほぼ半々の生活をしているけど、本当に両極端の国だと思うよ。日本にはもちろん、素晴らしい面もあるし、逆に、スペインから考えさせられる部分もある。まぁ、そんな中で、バランスを保ちながら、自分の価値観を見出して行けば良いのかなと。”
「そうですね。」
“日本のようには通じなかった点は!?”
「ドリブルは結構通じたかなと思いますね。あとは、体の入れ方だったり、フィジカルの面だったり、もっと改善するべき点はありましたね。」
“今後の抱負は!?”
「まずはしっかりと大学でレギュラーを取って、将来はスペイン代表になりたいですね!」
“えっ!?日本代表になって、スペインを倒すんじゃなくて!?”
「いえ、帰化します!」
“(笑)”
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