今回、PAKはエスパニョールのカンテラ(下部組織)に練習参加する事になりました。何故なら、彼は、この春から、400人の熾烈な競争を勝ち抜き、某Jクラブのジュニアユースに合格した逸材だからです。
1999年生まれのエスパニョールのカンテラのチーム、Infantil Bと言うチームで、早速この日、練習参加開始です。このチームには、日本人プレーヤー、GAKUが所属しています。
まずは、ミニハードルやポール、コーンを使ったスプリントトレーニングでウォーミングアップした後、6vs6のミニゲームをみっちり行い、そして、最後は4分の1のもう少し広いグリットで、10vs10の紅白戦と言うメニュー内容をこなしました。
日本の小6の中だと、大抵頭一つ飛び出る事が多いと言うPAK。このInfantil Bでは、ウスマンを筆頭に、ハイロ、アルベルト等、背の大きい選手は沢山いる為、それ程、目立つ訳ではありませんが、でもやはり、大きいですね!PAK君。
さて、初日の練習ぶりはどうだったのでしょう!?
PAK「皆、体が強い。速いし、激しいし。日本なら通用するドリブルも、通用しない。エスパニョール、すげっ!」
これが、彼の第一声でした。
“同じ歳のバルサがレベル10、エスパニョールがレベル9だとすると、自分が所属していたジュニアのチームはどれくらい!?あと、4月から所属するJのチームは!?”
PAK「所属していたジュニアのチームが5ぐらい。Jのジュニアユースが7ぐらい。日本では、このエスパニョールのレベルは体感出来ない。ちょっとびっくり。」
PAKは直前まで怪我をしていて、1週間前に復帰したばかりとの事。そうしたコンディションが万全で無い事を差し引いても、この日の彼のプレーぶりは、この彼のコメントが全てを表していると言えるでしょう。
ちょっとでもボールを晒したら体をぐっと入れられて奪われる。ちょっとでも判断が遅くなると、直ぐに囲まれる。ワンタッチの精度が悪いと、シュートチャンスが途端に無くなる。パスを前に出て迎えにいかないと、相手DFに前でカットされる。浮き球は突っ込みながら処理しないと、簡単に前に入られて奪われてしまう。
何から何まで、戸惑う事ばかり。スピードと激しさの二重奏が繰り広げられる異空間の中で、その波に一人、乗り切れない長身の姿がそこにはありました。
でも、心配はいりません。PAKの冒険は始まったばかり。若さゆえの適応能力で、この空間にどこまで順応して行けるかが、この短期留学の核となる部分なわけです。
練習中、そんな異空間の中でも、随所随所でしっかりと声を出して、ボールを呼び込んでいたPAK。
練習後、清々しい表情を見せてくれた彼の目の奥に、密かにメラメラときらめく炎が、「俺、ワクワクするような場所に来ちゃった」、そう語っているように見えました。
得意なプレーを出し切れるように頑張れ〜!
投稿情報: KAITO | 2012/03/26 15:41