この日、YUTAはEspanyolのPrebenjaminが参加するSabadell(サバデル)市で行われるミニ大会に加えてもらいました。
Espanyolのトライアウトとしては、ここまで厳しい状況に置かれているYUTA。ただでさえ、Espanyolの猛者達揃いの中で、自分の力をフルパワーで出し切らなければ、勝負のスタートラインに立つ以前の問題です。
この日は、“もし、このまま10段階の3とか4のYUTAしか見せられないんだったら、クラブの人に言って、他のヤツと交換してもらうわ。だって、例えYUTAより実力が落ちるヤツだとしても、そいつが10の力を出そうと頑張るなら、そいつを応援したいし、きっと、そいつの方がYUTAよりもいい仕事するで!”
そうYUTAには厳しい発破を掛けて送り出しました。
初戦の相手は地元のSabadellenca(サバデジェンカ)。12分ハーフの後半から、YUTAは1-3-2-1の右サイドバックで出場します。試合は格下相手にEspanyolがワンサイドゲーム。YUTAも攻撃の時はサイドに開き、相手がボールを持つとすかさず中に絞り込んでチーム戦術をしっかりとこなします。また、ボールを持ったら着実に味方にフィードし、緊張のデビュー戦を“無難”にこなします。が、あくまでも“無難”。トライアウトと言う立場であるYUTAにとって、今求められているのは猛アピール。既にほぼメンバーが固まっているEspanyolの中に入り込む為には、定員には達してるけど、外国人だけど、言葉は通じないけど、こいつは間違いなくチームの役に立つ!と言う存在感を示す事です。
そういう意味では、相手のゴールを脅かすようなハッスルプレーは見る事が出来ませんでした。
試合はEspanyolが3-0で勝利を収めます。
続いて2試合目。相手はSabadellスクール選抜チーム。強豪Sabadellのカンテラ(下部組織)かと思いきや、Sabadell市にあるスクールチームの選抜とか。その為、この試合もEspanyolが圧倒します。YUTAは後半から1-3-2-1の右ハーフで出場、よりゴールに近いと ころでプレー出来たYUTAは、攻撃でEspanyolにリズムを与えます。そして、ゴール中央でボールを持つと、右に行くと見せかけて中へ切り込み、左 足でシュート!これが見事に決まります!
試合はその後も着実に加点したEspanyolが5-0で圧勝!ミニ大会での優勝を果たしました!
2試合目のYUTAは自分の出来を「8点」と評したように、大分、生き生きとプレーするYUTAの姿が出て来ました!
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