作陽FUTURO戦を終え、宿舎へ向かった作陽一行。そこでブッフェスタイルの夕食を慌ただしく搔っ食らい、再び先ほどと同じ会場、L’ HOSPITALET(オスピタレット)のスタジアムへ。
今度は、L’ HOSPITALET JUVENIL B (ユースBチームで主に1997年生まれの選手で構成)と作陽Aチームとの対戦です。試合は21:00キックオフ。
「前半はほぼベスト中のベストで臨んだ。」という三好コーチ。対戦相手オスピのユースBは、先ほどの対戦相手、オスピのユースC同様、スペインユースリーグの3部を戦っている相手。1歳年上が相手ながら、時間帯によってはボールを保持し、主導権を握り、バイタルエリアまで侵入します。しかし、先ほどの試合と同様、最後のフィニッシュまでなかなかいけない。日本人特有の、“そこでもパスを選ぶのか!”というゴール前でやや積極性、強引性に欠け、シュートまでいけません。
一方、オスピは前線にスピードのある選手を揃え、何度か作陽ゴールを脅かすシーンを作りますが、GKのファインプレーや、ポストに助けられ、失点を免れます。
0−0で折り返した後半、作陽のゴールは意外な形で訪れます。オスピDFがGKへ浮き球のやや乱暴なバックパス。これをGKがトラップしそこない、そのままボールはゴールへ吸い込まれます。オウンゴール。これで作陽が0−1とリードを奪います。
ホームで年下相手に負けられないオスピは、ボールを奪ってからスピードある選手達を生かしたカウンターを狙って来ます。すると、右サイドのオープンスペースを突かれ、そこからのクロスをオスピ所属の日本人選手YASUKAZUにヘディングシュートを決められ、作陽は同点に追いつかれてしまいます。
まだ作陽自身でゴールを奪っていないこの試合。やはり、勝つためには、自力でゴールを摑み取るしかありません。
がしかし、次に致命的なミスを犯したのは作陽。GKがスローインをしようとして一瞬迷ったのか、ボールはあらぬ方向へ転がり、相手の足元へ。そのままボールを無人の作陽ゴールに蹴り込まれ、ゴール。勝ち越し点を奪われてしまいます。
これで気落ちしたのか、長旅の疲れ、日本はもう朝を迎えるという時間帯での時差との戦い、そうしたコンディションの中、やや覇気が無い作陽イレブン。
そんな相手を尻目に、再び作陽の右サイドを攻略したオスピは、右からのグラウンダーのクロスに、ファーサイドで押し込んだのは再びYASUKAZU。このプレーは、実はその20秒前、オスピゴール前での作陽のフリーキックから始まっています。至近距離のフリーキックで、直接狙える絶好の位置でしたが、何故かゴール前のクロスを選択。これを相手に奪われてからの速攻を許した形となり、どうにも残念な失点です。
更には、集中力を欠いた作陽GKが今度はビルドアップの為のDFへのパスを前からプレスを掛ける相手に引っ掛けられてしまい、再びゴールを献上してしまいます。
相手云々以上に、自分達の自滅で勝利を相手にプレゼントしてしまった格好のこの試合。厳しいコンディションを差し引いても、ピッチ上では言い訳は効きません。そういう意味では、作陽Aチームにとっては厳しい遠征スタートとなってしまいました。
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