大会第2戦、前回チャンピオンのEspanyol対 日本から参戦した宮城の聖和学園の対戦は、予想どおり、独自の路線を行く聖和学園がドリブルサッカーを果敢に打ち出して挑みましたが、やはりスペインでも屈指の実力を誇るエスパニョールのカンテラ(下部組織)でした!
試合は中央で密集した中で、次々とドリブルを仕掛ける聖和学園に対し、最初は見た事のないサッカーに戸惑う様子が見られたものの、直ぐに解決策を見出したエスパニョールが効果的に聖和から得点を重ね、終わってみれば6−0で、エスパニョールが完勝を収めました!
【ホペイロ・DAIKIのレポート】
いよいよ迎えた大会当日。今年で第2回目を迎えるXIP International CUP。スペイン、カタルーニャ地方の強豪、バルサ、エスパニョールを始め、今大会はフランスのボルドー、オランダのウィレムなども参戦し、計8チームで行われる大会です。
聖和学園は、かつて中村俊輔がプレーしたエスパニョール、フランスのボルドー、カタルーニャ地方の強豪町クラブ、コルネジャと同グループです。
朝8時にバイキング方式の朝食を済ませ、9時15分にホテルを出発する予定でしたが、トラブルもあり少し遅れての会場到着。試合開始30分前にウォーミングアップを開始するものの、対戦相手のエスパニョールは一向に現れる気配はなし。スペインのチームはウォーミングアップにあまり時間をかけませんが、なんと現れたのは試合開始10分前。これは、試合でギャフンといわすしかありません。
試合前に記念撮影を行い、いよいよキックオフ。スターティングイレブンは、子供達が自ら選んだ11人。聖和のフットボールは世界に通用するのか!
試合立ち上がりから、果敢にドリブルでしかける聖和学園。おそらく、このスタイルのチームと対戦したことがないであろうスペイン人達は、最初は戸惑っていた模様。世界的にも技術の高いスペインですが、それを上回るテクニック。なかなかボールを奪えない選手に、エスパニョールの監督がゲキを飛ばす!「お前達!何の為に来ているんだ!!」これでスイッチが入ったのか、プレッシャーのギアが上がる。キャプテンHARUKIの突破もファールでしか止めることができず、イエローカードをもらうエスパニョールディフェンダー。 しかし、最初にチャンスを迎えたのはエスパニョール。前半8分、コーナーキックをヘディングで合わすものの、バーに阻まれる。圧倒的にボールを持つ聖和学園だが、2人、3人交わした後に、ファール覚悟のタックルで潰されてしまい、カウンターを仕掛けられる。スピード、フィジカルが日本のチームとは違い、なかなか止めることができない。シンプルな攻撃だがシュートまで持っていくエスパニョール。前半12分に、キーパーと1対1の局面を作られるが、ここはキーパーTAKUMIの好セーブ。しかし、1分後に左サイドを割られ、クロスを上げられる。FWがワントラップし、タイミングを外して打ったシュートはゴールに吸い込まれエスパニョールが先制。前半18分、右サイドからFWにクロス気味のボールを入れ、そのボールをダイレクトで落とし、走り込んだ選手がシュート。エスパニョールが追加点を奪う。前半終了間際には、相手陣内でのFKを奪われ、ドリブルで真ん中を3人かわされ、シュートを打たれるが、ここもキーパーTAKUMIの好セーブ。前半を、0-2で折り返す。
後半早々エスパニョールがチャンスを迎える。ラインのずれたディフェンスラインの裏をつき、1本平行パスを通し、シュートを確実に決め、0-3。聖和学園も反撃に出る。キャプテンHARUKIがペナルティエリアに侵入し、シュートを放つが、ゴール左にそれる。10番のRIKIが華麗なテクニックで、中央突破をした際には、スタンドの地元市民からは「まるでマラドーナのようだ、、、」という声も上がっていた。前半7分、ゴール正面やや右からの相手フリーキック。TAKUMIが一度は、はじくものの押し込まれ0-4。その後、聖和学園は2回に分け、ベンチの選手8人を投入する。後半26分、左サイドを崩し、エスパニョールが追加点。前線で果敢にプレスをかけ奮闘したキャプテンHARUKI。後半30分には前線でボールを受け、シュートを放つが、ゴールポストに阻まれる。後半ラストには、コーナキックのボールに飛び出したキーパーNOZOMIの上をボールが通過し、押し込まれ失点。0-6で初戦を終えた。
キーパーのTAKUMIと、ディフェンダーMOTOKIの試合後の感想。 「相手のレベルは、予想していたぐらいのレベルだった。日本で対戦するチームは、こっちから仕掛けても、見てくるチームがほとんどだが、エスパニョールは、がつがつボールを奪いにきていた。この激しさは初めてだった。」
明日は、朝にフランスのボルドー、そして夜にはコルネジャと対戦する聖和学園。自分たちのフットボールを魅せて、白星を奪いたいところだ!
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