2019年 7月18日(木)
DAY 6 (13)
キャンプ4日目。
いよいよ、今日はピレネー山脈の麓、避暑地Puigcerdáでのキャンプ最終日。この日は、昨日と打って変わり、爽やかな青空が広がりました。
朝食後、午前中、2011年のプレ・ベンハミンと2009-10年のベンハミンは、ホテル横の天然芝のミニサッカー場にてPuigcerdá最後の練習を行いました。
プレ・ベンハミンは、ウォーミングアップの後、ドリブル・ジャンケン対決。(動画参照)相手のスタート地点までドリブルで侵略すれば1ポイントとなる遊び感覚で行うドリブルトレーニング。日本人3人衆対、パウ、ハイメ、そしてフェラン コーチのスペイン人チームの対決。試合は6対6のデットヒートの末、最後はタカトが7ポイント目をゲットし、ハポネス3人衆が勝利を収めました!その後は、シュートゲーム。ここでも、同じチームでの対決形式。転がって来るボールをダイレクトで決めれば2点、トラップして決めれば1点、ゴール前を通ってしまい、次の人の邪魔をしたら-1で争われました。2点を取りたいが為に、無理やりダイレクトで打とうとすると、へなちょこシュートになってしまう為、転がって来るボールの質によって、判断を切り換える事が求められます。こちらは、スペインチームが勝利していました。最後は、コーチ5人対プレ・ベンハミン5人衆で対決、イッキ、タカトがゴールを決めれば、最初はふてくされ気味にGKをやっていたユウキもスーパーセーブを連発する活躍を見せるも、子供だろうが一切手を抜かないスペイン人コーチ陣が、ムキになって勝利を収めていました!笑
お隣のコートでトレーニングを行なったベンハミン。ウォーミングアップの後、まずはロンド(鳥かご)から、奪った選手がゴールを目指し、取られた選手がディフェンスをする1対1のトレーニング。ここでは、通常のロンドのパスワークのトレーニングに加え、攻守の切り替え、そして1対1のドリブルの攻防とフィニッシュと言う様々な要素が求められる内容となりました。続いては、4対2でゴールを目指す練習。ここでは、左サイドに入ったイチタが逆サイドに展開する素晴らしいサイドチェンジボールを送り込み、トニ コーチから、「イチタ、ムイ ビエン!」の声が飛んでいました。最後は、ゴール方向から転がって来るボールを20m程の距離からのダイレクトシュート。ターゲットがフットサルゴールの為、皆、枠に飛ばす事に苦戦していました。
一方、2007-08年のアレビン、2005-06年のインファンティル、2003-04年のカデテは、いつものグラウンドへバスで移動し、ロンドでウォーミングアップを行なった後、ハーフコートゲームを楽しみ、Puigcerdáキャンプを締めくくりました。
アレビンの試合では、トシユミとタケルが登場。両者はそれぞれ左サイドと右サイドに分かれてプレー。右利きながら、左サイドでカットインしたり、ドリブル突破からのクロスやシュートを得意とするトシ。なかなか、日本よりもディフェンス文化が発展しているスペインの少年達は、日本と違ってなかなか好きなようにやらせて貰えません。そんな壁にやや苦しんでいるトシですが、一方で、すっかりスペイン人や他の日本人達と笑顔でつるんでいて、楽しく過ごしている一人です。(たまに飛び出す凶暴性は、ご愛嬌か!!!笑)一方、右サイドのタケルは、縦突破からのシュートやセンターリングが得意なプレー。まだまだ、ボールの受け方がワンパターンな面があり、もっと何処にスペースがあって、どうすればもっとボールが受けやすいのか、その引き出しを増やして行って欲しい。
インファンティルの試合。この日のコウは、まだまだ持病の腰痛が痛むものの、遥々来た憧れの国での1回1回の練習を無駄にしたくないと、センターバックで懸命にプレー、的確なプレーを繰り出していました。的確な戦術眼を持つリンタロウは、昨日の午後の練習から、ややボールロストに繋がるミスパスなどを犯してしまう姿が見られました。安定感を褒めたばかりですが、ちょっと、時期尚早だったようです。苦笑。ディフェンスラインの選手なだけに、まずは常にベストの選択肢を冷静沈着に選び抜く癖を付けて欲しいところです。ユウトは、少しずつ、自分を出し始めて来たものの、もっともっとやれる筈。ガタイが良く、球際の攻防にもパワーで勝つ事が多いユウト。もっと自分に自信を持って、積極果敢にプレーするスタンスと気持ちの強さを身に付けて欲しい。そうすれば、もっと君は化ける事が出来る筈。トモタカは、幅広い動きで色んな所に顔を出し、チームにリズムを出せる選手。あとは、その持ち味を、相手ゴール前のバイタルエリアで発揮し、相手にとって、より怖い選手になって欲しい。今はまだ、ただの”良き潤滑油”。君の俊敏性とテクニックにもっと磨きを掛け、ゴールに直結する仕事にもっと繋げる事が出来れば、もっと良い選手になれる!ヤマトは、やや今日精細を欠いていましたが、スピードに乗ったドリブルで1対1を制するプレースタイルは、魅力的。体も強く、当たり負けしない。しかし、その折角持っている良いものを、使って欲しい場面で消極的にパスを選択してしまうのはもったいない。もっと、時にはエゴイスティックに仕掛けるべし。君なら、それが出来る筈!最後はタイチ。昨日、熱からの復帰を果たしたタイチは、休んだ分を取り返そうと、元気にボールを追い掛けました。ここまでのトレーニングで、タイチの足元の技術には、他のスペイン人達も一目置いているだけに、自然とタイチの所にボールが集まって来ます。得意のテクニックで相手をかわすタイチですが、良いプレーを連続して、2つ、3つ成功させる事が出来れば、もっと興味深い選手になれる筈。1つ成功しても、次のパスを通せなかったり、もう一つ自分で行ってもいい所を、消極的にパスを選んでしまう場面も。時には強引に、時にはエゴイスティックに、積極果敢にアタックする怖さを、身に付けて欲しい。来年は、間違いなくK.Z. Vermelhoを支える一人になって行かなければならない選手だけに、もう1つ、2つ、殻を破って欲しい!
最後が、タカヒロ擁するカデテ。定位置のセンターバックに入ったタカは、安定したプレーぶりを披露し、特に、広い守備範囲で、ダイナミックにカバーリング出来る機動力を発揮。岡崎城西高校の来年、再来年の主力を狙う選手として、今回受けた刺激を胸に、選手として磨きを掛けて行って欲しい!
トレーニング後は、ホテルに戻り、プレ・ベンハミンとベンハミン組はプールを楽しみました。お兄ちゃん組も練習場から戻って来ると、全員でスーツケースを部屋から出してチェックアウト。昼食後、いよいよビジャレアルの本拠地へ、バス2台に分かれての5〜6時間の大移動です。
そして、長旅を経て、夜の21時にバレンシア州のビジャレアルの町にあるビジャレアルCFのスポーツ・タウンへ到着。ここは、フルピッチが7面、7人制コートが3面の抜群の環境で、プレ・ベンハミンのカンテラから、トップチームの選手まで、全てのカテゴリーがトレーニングを行います。また、敷地内には選手寮があり、プロ予備軍達が普段、寝泊りしています。現在はオフシーズンの為、今回のキャンプ生達は、プロ予備軍になったつもりで、2泊の選手寮生活を味わう事が出来るのです。
明日は、このスポーツ・タウンや、近くにあるビジャレアルCFのホームスタジアムを見学したり、実際にこの練習場でトレーニングを行うなど、ビジャレアルの深層に迫る一日となります。
すっかり長旅で疲れた選手達は、夕食後、それでも恒例の夜のアクティビティを行い、そして、23時過ぎに就寝となりました。
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