SHOKIの骨折と言う厳し過ぎる衝撃で幕を開けたエスパニョールキャンプ2013。両足は無事と言う事で、痛み止めを打ってでも、無理してでも、折角のエスパニョールキャンプに臨むと言う手段もあったものの、
SHOKI「このレベルの高いメンバーが揃う中で、中途半端な状態では出来ない。どうしたって、肘をかばってプレーしちゃうだろうし、接触プレーを避けてしまう。周りに遠慮されてプレーされるのも嫌だし。チームメイトに迷惑も掛けたくない。このメンバーでは、自分のベストでぶつかってもどうかと言うレベルだから、中途半端にはやりたくない。悔しいけど、気持ちを切り替えて、目で見て、吸収したい。」
彼の悔しい気持ちが伝わってくると同時に、周りの事も気に掛けた大人のような言葉がSHOKIから飛び出しました。
2年前、自分の想像以上にプレーが通用しなかった事に、大きなショックを受けたSHOKI。あれから2年、彼は、確かな自信と、大きな成長を遂げ、バルセロナに帰って来ました。そして、精神的にも、強く成長している様子が伺えました。確かに、今回の挑戦は途中で途切れてしまったけれども、彼は、十分にその成長ぶりを見せてくれました。そういう意味では、彼は、既に大きな自信に満ち溢れた一歩をこの地で踏み出しており、十分にこの遠征を自ら成功に導いたと言えるのではないでしょうか!?
その証拠に、既に彼には、中堅クラスとは言え、既に2つのクラブから、オファーが届いています!笑
さて、彼の将来は如何に!?
さて、RIKU、SHUTO、TAKUMIはどうしているでしょう???
今日は、待望の試合です。6vs6のゲームを行いました。ここで、とってもハッピーな気分になったのはRIKU!フォワードのポジションを任されたRIKUは、ボールを持つと、積極的にドリブルで仕掛け、ゴールを狙って行きます。この積極性が功を奏し、1点、2点、3点と、チームの3-0のリードとなった展開は、全てRIKUによるもの。最終的にこの日は5ゴールを決め、大活躍を見せてくれました!!!
一方、RIKUのチームメイトとなったTAKUMIは、この日は1-2-1-2の2バックの一端を担います。ディフェンスの為、自らシュートに行くシーンは少なかったものの、得意のドリブルを発揮して、最後尾から上がって行くシーンが何度も見られました。また、密かに彼が良いセンスを持っているのが、パスカット。相手のパスを読み、するするっと相手の受け手よりも前に出て、ボールをカットして行きます。一方、やはり小柄なTAKUMIは、パワーやスピード勝負を挑まれると、弱点を露呈してしまいます。フィジカル勝負、球際の勝負にもっと強さを身に付ける必要があるでしょう。
そして、ここまでの中で、あらゆる面で“大きな壁”にぶつかっているのがSHUTO。この日までに、何度、彼の目から涙がこぼれ落ちたでしょうか。言葉の壁で泣き、お兄ちゃん達にちょっといじられただけで泣き、周囲のフットボールのレベルの高さに泣き、不慣れな食べ物に泣き、次から次へと襲ってくる新たな“障害物!?”に対し、ことごとくやられてしまっています。とうとう、「帰りたい」と言う言葉まで発するようになっています。
“今回のチャレンジは、SHUTO自らが望んで決めた事だろ!?”
SHUTO「・・・」
“折角、それを叶えてくれたお母さんに対し、今ここで投げ出したら、がっかりするんじゃないかな!?”
SHUTO「・・・」
“大好きなサッカー、本場のフットボールを体験する為に、スペインにやって来たんだろ!?君の他にも、沢山の少年達が、スペインに来たがっている。でも、来たくても、来られないヤツだっている。でも、君はお母さんにそのチャンスをもらう事が出来たんだぞ。こっちに来たのに、がんがんプレーしたいのに、SHOKIみたいに怪我でやりたくても出来ないやつもいる。もう少し、頑張ってみれば!?”
SHUTO「うん・・・」
どうやら、SHUTOには早くも、“ホームシック”が訪れている様子です。泣き虫SHUTOが、この先、この大きな壁を乗り越える事が出来るのでしょうか!?
最後はKYOTA。彼もまた、苦しんでいます。足技には自信があったKYOTA。しかし、スピード、パワー、上手さ、ずる賢さ、激しさ、あらゆる面で、自分よりも遥かに上の存在がゴロゴロいる中で、完全に翼をもがれてしまっている様子です。左ウイングの位置に入るKYOTAは、ボールを受けた時、右足でボールを持って180度の視野を確保する事が出来ます。そして、ほぼ全てのプレーが、寄せて来る右サイドバックから逃れるように、後ろや横へパスするばかり。自分の得意のドリブルを挑戦しようという雰囲気が全く見られません。日本では味わった事の無いレベルの高さの中で、完全に萎縮してしまっているKYOTA。このまま終わってしまうのか!?
辛口Julioのコメント
「エスパニョールキャンプ2日目のレポート!
残念ながらSHOKIは怪我のため、キャンプ欠場が決まりました。KYOTAは何も出来なかった初日に比べて、多少、自分から要求する回数が増えました。でも声が小さいから味方からボールが来ないのは一緒(笑)。ゲーム中に消える事が多いです。
午後の練習はひたすら試合をする。なかなか高いレベルについていけていないのが本音。
だからこそ、いろんなチャレンジをして欲しいのですが、今の彼にはそれが出来ない。声を出さなければパスは来ない。シュートを打てる場面なのに、パスに逃げる。それなら、日本でやっていればいいと思う。周りはバルサやエスパニョールのカンテラの選手ばっかだから、気持ちで引いてまうのはわかるけど、今は完全に心が折れてる状態。終わってから本人には厳しい事を言った。明日はオフでみんなで水上プール。明後日からガンガンいってもらいたいです!期待しとるでKYOTA!!!
RIKU、TAKUMI、SHUTOは、相変わらず練習メニューを理解するのに苦悩中。でも、RIKUはスペイン人にも球際は負けていません。TAKUMIは足元の技術はいい物があるのに、球際で負けてる!SHUTOは体が弱いし、シュートのパワーが足りないから、もっと飯を食べましょ!
残りの日数で、下の3人を強くしてもらいましょう!
午後はゲームをした。最初からRIKUは飛ばして行き、ハットトリックどころか5得点!!!!!すばらしい!!!その調子で最後まで得点を量産しようぜ!
TAKUMIは得点こそはなかったものの、アシストを量産!コーチ陣からMVP候補と言われていた。次は得点量産と行きたいとこやぁ!
SHUTOまだ波に乗れてないのが本音です。まったくドリブルをしないし、いつも消極的なプレーが目立つ!強くなって日本に帰ってもらいたいです。
明日はフットボールはオフなので、体を休めて、残りの日数を楽しみましょ!」