Hola ! Muy buenos dias !!!
唯一日曜日開催となったKOSHIROとYUKI擁するAlevin D の試合。この日はHospitalet のホームで行われました。この通称オスピは、トップチームは3部リーグながら、素晴らしいスタジアムと、その横に7人制専用のグラウンドを持っています。試合は、その専用グラウンドで行われました。
先発メンバーは、GKアレックス、DFが右からイヴァン、ジェライ、ダニ、MFにビクトル、そして、FWにキリアンとYUKIが入ります。前回はハットトリックを決め、快調過ぎるスタートを切ったYUKI。今日もゴールしたいと意欲を見せます。
ところが、対戦相手のオスピも屈強なチーム。試合は序盤から激しく、そして息詰まる攻防戦が繰り広げられます。お互いに、相手に好きにさせまいと、激しいディフェンスの応酬。両チームともなかなかゴールに近づく事が出来ません。2トップの右に入ったYUKIは、右サイドバックのイヴァンが持つと、空いたスペースに縦のボールを要求し、スピードを生かして縦への突破を図ります。しかし、相手が厳しく寄せてくる為、一回り大きい相手に対し、時には吹っ飛ばされ、時にはドリブルを阻まれ、相手の圧力になかなか思うようなプレーを繰り出す事が出来ません。
しかし、それは皆同じ。とにかく、お互いに素早くプレスを掛け合う展開に、一進一退の攻防が、中盤で繰り広げられます。
お互いの監督は激しく指示を出し合い、この緊迫した攻防が今後、厳しくもハードなものになる事を予感させます。
ボールポゼションはややコルネヤ。しかし、オスピはしっかりと自陣に引いてスペースを与えず、奪ったら素早いカウンターを仕掛けます。
最初に絶好期を手にしたのはオスピ。コルネヤ陣内で放たれたミドルシュートは、僅かにゴールマウスを外れます。
コルネヤは左サイドのキリアンが、持ち前のパワフルなプレーを繰り出そうとするも、相手のディフェンダーも屈強で、なかなか良い形を作る事が出来ません。
一方のYUKIも、懸命に右サイドを走り、チャンスを伺うも、相手の激しいチャージに対し、やや押され気味です。
一方、コルネヤのディフェンス陣は、イヴァン、ジェライが体格を生かした体を張ったディフェンスで、チームを支えます。
2ndレグ。今度はYUKIに代わり、2トップの右にKOSHIROが登場します。KOSHIROにとっては、この試合がスペインでの公式戦デビュー戦です!
このフィジカル戦的な展開の中、線の細いKOSHIROがどのようにプレーするかが注目されましたが、相手の圧力あるプレスを感じながらも、自陣では的確なファーストタッチとシンプルなプレーで素早くボールを叩き、チームにリズムを与えて行きます。
しかし、ペースはオスピ。コルネヤ陣内での攻防が続きます。オスピはその間、何度かコルネヤゴールを脅かすシュートを放ちますが、寸での所で僅かに外れ、コルネヤの父兄がひやりとするシーンが続きます。
すると、コルネヤのカウンターアタック。左サイドでボールを受けたKOSHIROが、ドリブルしながら、右サイドを駆け上がるキリアンへ絶妙なパス。フリーで受けたキリアンがGKの対峙する中、強引に右足を振り抜くも、シュートはGKの真正面!頭を抱えるキリアン。この試合、最もゴールに近いシーンだっただけに、決めたかった所です。
試合は0対0のまま、ハーフタイムを迎えます。
3rdレグは、サムライ少年達はいずれもベンチ。試合は互角のまま、そしてスコアレスドローのまま、いよいよ最終レグに入ります。
4thレグ、YUKIがキリアンと共に2トップの位置に入ります。何とかゴールを決めたいYUKI。右サイドの開いた所でボールを受けると、そのまま縦をえぐるようにしてスピードに乗ったドリブルで相手をかわすと、角度の無い所から左足のトゥキックでシュート!しかし、これはGKが正面でがっちりキャッチします。
すると、途中から監督のチャビが、キリアンに代え、KOSHIROを投入します。この瞬間、2トップはサムライ少年コンビとなります。
すると、カウンターのチャンスに、右サイドのYUKIがドリブルから、左にフリーで駆け上がるKOSHIROへ。しかし、このボールがやや流れてしまい、KOSHIROはライン際で残すのがやっと。なんとかシュートまで持ち込みたかったところです。
じりじりとした緊迫感の中、懸命にプレーする両チーム。0対0でも楽しめる試合があるとしたら、例えばこんな試合の事を言うのでは無いでしょうか。
とにかく、ここまで来たら勝ちたい!こういう試合をものにしてこそ、強くなれる!
しかし、時は、刻一刻と過ぎて行きます。
誰もがスコアレスドローをイメージした時、ゴール左サイドでKOSHIROがファールを受け、フリーキックのチャンスを得ます。監督からのキッカーの指名はKOSHIRO。ハーフウェイラインをややオスピ陣内に入った所。KOSHIROにしては、やや遠い距離か、これはキリアンの距離かとも思いましたが、KOSHIROの足に全てが託されました。
プレシーズンには、何本もフリーキックを直接決めているKOSHIRO。チャビ監督は、そのイメージで、KOSHIROを指名したのでしょう。
ボールをセットするKOSHIRO。2歩、3歩、4歩、5歩とボールから下がり、助走を付け、そして渾身の力を込めて蹴り込みます。
ボールは、高い軌道を描き、そして、オスピゴールへ向かって落下し、GKが懸命にジャンプ、するも届かず、
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーール!!!
これには堪らず、ベンチからもコルネヤの選手達が飛び出し、KOSHIROを押しつぶすように団子、錯乱状態!!!
歓喜を爆発させるコルネヤベンチ、そしてコルネヤ父兄団!
そして、ここで試合終了の笛!
なんとも劇的な、なんとも衝撃的な幕切れです!
ゴラッソ!
コルネヤの父兄からは、「コーシ!コーシ!」とKOSHIROの愛称が連呼されます。
当のKOSHIROは、周囲の盛り上がりに困惑しながらも、密かに喜びを噛みしめている様子です。
とにかく、コルネヤはKOSHIROの値千金の劇的ゴールによって、貴重な勝ち点4を手にしました。
一方、試合後は自分の不甲斐ないプレーに涙したYUKI。「FWなのに、得点に絡む仕事が出来なかった」
その気持ちを忘れずに、次を頑張れ!今シーズン、こういう戦いが、あと28試合あるのだから。
by Keita Uematsu