この日は、エスパニョールのカンテラ(BenjaminA)で一人、練習参加となったKOSHIRO。チームは引き続き、日曜日のバルサとのダービーに向け、熱の入ったトレーニングを行いました。
既にカンテラでの5度目の練習となったKOSHIRO。すっかり慣れた様子で、しかもDAVID監督の指示をある程度理解している様子で、こちらが訳す前に、“今の分かった!?”と聞くと、「3vs3で得点を入れたら1人人数を増やせるやつでしょ!?」と正解を口にしていました。なかなか頼もしいヤツです!
さて、この日は、ウォーミングアップのドリブルでは、DAVID監督が「ヤァ!」と言った時に素早くボールを止めない選手が脱落していくというトレーニング。細かいボールタッチで、しかも、向こう側のラインに競争するという要素を盛り込まれた為、スピードも求められる中、いつでもボールを止めなければなりません。そこでは、常にドリブルしている最中、自分のボールを自分のコントロールの支配下に置く事が、スピードを追及しながら求められていました。
その後は、集中力と激しさ、俊敏性等が求められるボールの奪い合い。2チームに分かれ、各チームの選手には番号が付けられています。お互いに対峙しながら、DAVID監督が真ん中に投げ入れるボールを、監督の呼ぶ番号の選手だけが、お互いに飛び出して来てボールを奪い合うのです。そこでは、自分の番号に素早く反応し、ボールの所へ猛ダッシュ。そこからは激しいバトルが繰り広げられます。
我らがKOSHIROは、スペインでは激しさを求められているのを十分に理解し、努力していますが、芯の細い彼は、吹っ飛ばされる事しばしば。また、1対1で対峙した時、得意のボール捌きでかわそうとするのですが、体ごと寄せて深いタックルを繰り出してくるBenjaminAのメンバー相手に、なかなか突破する事が出来ません。
その後は、コーナーキックでのポジショニングを確認した後、コートの4分の3を使っての3vs3のミニゲーム。ゴールを決めた方は1人選手を追加する事が出来、3人のままの方は、ゴールを決めない限り、いつまでたっても数的有利を享受する事が出来ません。
KOSHIROは、このおよそ1時間ほど割かれたトレーニングの中で、違和感無く、ボール回しに加わり、また声も良く出ていました。巧みなステップワークで、相手をかわし、味方へチャンスメーク。
一方、ボールを持つ味方に対し、最後のバイタルエリアでのフィニッシュに繋がるボールの貰い方に、やや難と言うか、積極性の無さを感じました。また、彼が、周囲の猛者達と決定的に違う点が、シュートレンジです。彼等には、遠目からでもミドルシュートを放つシュート力があり、また、ゴール前でフェイントで相手をかわし、シュートをねじ込むタフさを持っています。が、KOSHIROはそんな彼等と比べると、打てる場面、打てる距離でもう一つドリブルを選択してしまい、最後は相手に防がれてしまうというシーンが多々見られました。
「シュート力」 これが、KOSHIROの大きな課題だと感じました。
確かに、キック力では、周囲の力が図抜けています。遠目からだとシュートを打っても可能性を感じない。だから、もう一つドリブルを選択してしまうのでしょう。しかし、その時には、必死にピンチを防ごうとする相手ディフェンダーに囲まれてしまいます。このレベルでも通用する為には、「シュート力」を鍛える事が不可欠でしょう。
KOSHIROには、自分一人でも、味方を使ってでも、バイタルエリアまでボールを運ぶ術を持っている。それは、とても重要な事です。そして、そこから更に、相手にとって怖い存在となる為には、絶対的に「シュート力」が必要です。
日本では、ロングキックの練習を殆どやった事が無いという彼。この間、朝の特訓でそれをやった際、「股関節や腰が痛くなった」と言っていました。普段、使っていない筋肉を使った為だと思われます。
細くても、非力でも、良い球筋のキックを蹴ることが出来る少年は沢山います。
KOSHIROだって、やれば出来るはずです。
by Keita Uematsu
tt
深いタックル寄せが来ること行く前に注意点で伝えたよね。
今回は、ミドルシュートを武器にしていくように時間を割いたよね。
プレースタイルから相手に怖さを感じさせるためにミドルシュートは不可欠と判断して練習したのに。
確かにロングではないけど。(笑)
また、都合がわるいことは「やったことねえ」か。
やっぱ、できたことしか記憶してないからいつも自信満々でいられるのでしょう。あんたはすごいよ。
Uematsuさんの指摘のとおりです。
日本でもどのコーチにも10人中10人、観客席からも100%「打てる時にはねじ込むくらいのつもりで、打たないと。」と言われています。
ミートが悪いのは、ボールを置く位置が、体の横過ぎて、横振りとなり力がうまく伝わらないこと、インフロントでまき気味になることが彼の原因です。
しっかり軸足をボールに寄せるために脚を動かして、ボールを自分の前に置き、縦に足が振れれば大きく改善させると思います。技術的には以上ですが、
それより意識的にゴールをとる意識<パスを入れる意識の関係も改善しなくてはいけません。
バイタルエリア付近では、必ず前にスペースを作って下げるコースを作って待ちます。前にいる仲間に任せるところがあります。もう一回組み立てる意識が強すぎます。
「チャビもセスクも中に入ってゴールをねらうだろう」と最近よく話していますがまだイメージできていないようです。
中に入らないならもっと外からミドルを狙う。シュートを打ちに中に入る。を状況に合わせてやってほしいといつも思っています。
とにかくゴールを狙う意識は、薄めの選手であることは違いないです。
その課題にぶち当たって4年目をむかえます。
スペインの子のゴールを狙うプレーに刺激をうけて意識が変わってほしいと期待を込めてスペインに送り出している次第です。
それより、ウリオールに再会できました?
投稿情報: koshiro papa | 2010/04/22 14:30
TT
シャーペンの芯は、極太マジックに負けないようにがんばっているみたいですね。
フィジカルについては、整体の先生からも今の成長段階では筋肉量が少ない部類に入る子だね。といわれています。ロングキックや強いボールを蹴る練習を6年生たちと同レベルですると膝やふくらはぎ、足首に痛みを感じることもしばしば。
だから、うまく量を調整しないといけないこともあります。
とはいっても、ある程度段階をふんだ蹴りこみによる体力強化と力に頼らなくてもボールを飛ばすミーと技術をやっていくことはレベルアップするために必要です。
以前送っていただいたビデオでの印象は、カンテラの子どもたちのシュートレンジの広さでした。強烈且つ入る可能性を感じる弾道と狙う気持ちに言葉を失いました。
今回のチャレンジでもその点は浮き彫りとなったようですね。
カンテラは500CC以上のバイクをカスタマイズしていく場所、性能はいいけど50CCのスクーターには興味をもってもらえない領域なのでしょうね。500CCクラスのレースには、50CCスクーターでは参戦できないですから。
投稿情報: koshiro papa | 2010/04/22 21:14