さぁ、いよいよTSUBASAの挑戦もあっという間に3週間が過ぎ、最後の1週間となりました。その重要な1週間に臨むにあたり、声、自ら仕掛けるフェイント、そしてシュートと3つの課題を掲げてくれたTSUBASA。悔いの無い実りのある1週間にしてもらいたいものです。
この日も、2002年生まれのPrebenjaminの選手との合同練習となりました。
およそ30分間、ロンドやパスと言ったメニューでウォーミングアップを行った後、グラウンドを広く使っての、サーキットトレーニングです。そこでは、スローイン、トラップ、ロングキック、ワンツーでのパスワーク、1対1、フェイント、そして左足のシュートなど、様々な要素が盛り込まれ、6箇所に分かれた選手達は、ローテーションで回りながら、それぞれのメニューをこなして行きます。
TSUBASAも、素早くきびきびとこなす周囲の中で、最初は戸惑いながら取り組みますが、徐々に内容を理解し、精力的に取り組んで行きます。
相変わらず、2001年生まれのBenjaminBの選手達は、左足でも良いシュートを飛ばし、ロングキックも球筋の良いキックを飛ばしています。そして、やはり1対1が強い!
TSUBASAはこの1対1のメニューの時は、守備の際は2001年生まれ相手にでも、なかなか粘り強いディフェンスを見せるのですが、攻撃側としての突破力になると、なかなか抜く事が出来ません。それは、2002年生まれを相手にしても同じです。練習中、”2002年生まれには絶対に負けるな”と発破を掛けておきましたが、流石にTSUBASAの1つ年下とは言え、エスパニョールのカンテラです。時には、TSUBASAの粘り強いディフェンスをかわして、シュートを決めてしまいます。Prebenjaminもなかなかの強者揃いです。
徐々に気持ちをふっきり、自分の実力が出せるようになって来たTSUBASA。土曜日のスクールリーグでは、爆発的な活躍を見せた彼でしたが、カンテラでは、そう上手くは行きません。
やっぱり、カンテラはカンテラです。
続いては3vs2。3人で構成される攻撃側には、「数的優位のカウンターを意識して、素早く攻めろ。受け手はオフサイドラインを意識しながら、ワイドに開いてボールを受け、トラップはゴール方向に持ち出し、素早くシュートだ!守備側は2人が連携して、パスコースを切りながら、ボール保持者の選択肢を狭めて追い込め!」
そうして、守備側も、攻撃側がちょっとでもトラップが大きくなったりすると、素早くボールをかっさらうスピーディーさで、なかなか緊迫感のあるトレーニングとなりました。
ここでは、流石に2001年組がお兄さんぶりを発揮し、良いプレーを連発していました。
TSUBASAは、攻撃の際、もらうポジショニングへの動きと声がなかなか効果的に使えず、パスをもらう事が出来ません。また、味方と連携してパスワークで崩すという作業に慣れていないのか、ぎこちない動きを露呈してしまいます。
最後はミニゲーム。4チームが5人ずつに分かれ、試合をしない2チームは、ピッチの周囲を取り囲み、フリーマンとなります。そして、ゴールを決めたチームに最後にパスを出したフリーマンのチームが、負けたチームと交代でピッチの中に入って試合が出来るというルールです。
ここでは、狭いエリアの中でも、自陣や中盤では、フリーマンを上手く使いながら数的優位を確保し、ピッチを広く使い、フリーの選手を探しながらボールを相手陣内まで進めて行く事が求められます。また、ちょっとでも判断が遅れると、素早く相手がディフェンスしてくるので、素早く的確なプレー選択を下すか、やり直す為の相手をかわす技術、展開し直す戦術眼が要求されます。TSUBASAは、団子サッカーの血が騒ぐのか、やや無謀な前へ前への選択を繰り返し、なかなか良い働きが出来ません。それでも、守備の際には懸命にダッシュで戻り、相手の攻撃をブロックするシーンも見られました。
スペインでは、最初から大人のフットボールを小さい頃から追求します。そして、必要な場面、必要な状況で的確な判断と技術を試合の中で駆使出来るよう、訓練されます。日本では、ゴールデンエイジはまずドリブルから、個人技術から、と指導しているようですが、それが、スペインとの大きな違いのようです。最初から大人のサッカー、戦術を教えるのは早いという意見が日本ではあるようですが、スペインの少年が試合で使えるドリブルやトラップ、フェイントなどの技術を高いレベルで持っている事を考えれば、一概に時期によって分割指導する必要は無いのかもしれません。少なくとも、ドリブルを鍛えているはずの日本人少年達は、スペインの激しいディフェンスを前に、その”特技”を高いレベルで通用させる事が出来ていない現状は、大いなる危機感を抱かざるを得ません。
by Keita Uematsu
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ご指摘頂いた日本の育成については、私も非常に悩んでいるのでいます。ですが、残念ながらスペインのような大人のサッカーをやるのは日本では無理だと思います。スペインに挑戦している子供達は親も含め志の高い方ばかりなので、日本の中では相当、上手い子ばかりだと思います。そのような子供達ばかりが集まっているチームであれば、可能かも知れませんが、8歳くらいでは、実際はパスを出してもトラップできなかったり、反応すらできない。スペインとは基本的なものが違い過ぎるのです。普段からサッカーを見ている子すら少ないので、サッカーを全く分かっていません。
また、少子化やチーム数が多い為、同学年10人程度しかいないので、競争がありません。そして、世界の子供達とは違いサッカーを始める年齢が遅いので、この年代では技量的には、初心者並みの子供達ばかりです。そこで、やれと言う方が無謀でしょう。子供自身の意識レベルが低すぎるし、親も習い事の1つという考えなので、子供達が楽しければそれで良いと大半の方が思っています。スイミングなんかと同じ扱いです。
実際、日本のジュニアサッカーの現実を見れば、世界で通用する選手を育成できないと感じると思います。
投稿情報: TSUBASA PAPA | 2010/04/27 15:49
植松さんへ
現状の問題点を明確にご指摘いただきありがとうございます。世界レベルと比較した場合の問題点は今後の貴重な参考となります。
ありのままを伝えてもらえる方が、課題が明確になるので大変ありがたいと感じています。
日本では、スペインのように全てを満たしてくれるサッカー環境はありません。
そして基本的には全てが、どうしようもないレベルであることも分かりました。
でも、私もツバサも諦めは悪いので、足らないものを意識し、出来るだけ早いうちに再チャレンジさせようと思います。それには、親も奴隷のように働かなくては・・。
あと数日よろしくお願いします。
投稿情報: TSUBASA PAPA | 2010/04/28 01:48
TT
TSUBASA親子がんばってください。
カンテラで通用するまで突き進んでください。
地元のローカールチーム所属でちょっとした田舎エースの子だと仲間を使うほど苦労しないから、一人でできると勘違いしてしまうんですよね。それでできちゃうんですから。そりゃその方が楽しいですよね。子どもは。
トップレベルが集まる中で練習すれば、一人でできるスポーツから良い意味でのチームでするスポーツとして認識がかわり、いろいろなプレーの必要性も感じ取るし、チームプレーが仲間とつながるからまたちがう楽しみかたが生まれます。
レベルに合わせて練習環境をあたえてくれる方針をもったチームって、年齢別区分けに対し圧倒的に少ないから残念です。高いレベルの子にあわすのでなく、みんなができるレベルにあわせる練習が主流でかなしいです。
投稿情報: koshiro papa | 2010/04/28 03:11