MGF 現地レポート

それぞれの日々

　Muy buenos dias !!!

  ¿Cómo están ustedes ?

  今週も、｢サムライ少年の家｣の少年達は、元気な日々を送っています。

　昨日の夜には、全員がリビングルームに集まり、改めて、今回ここに何故皆が集まっているのか、確認し合いました。

　そして、｢サムライ少年の家の掟（おきて）」が発表され、ここで生活して行く上での、約束事が交わされました。22項目に及ぶ掟の内容は、どれも基本的で、当たり前の事ばかり。しかし、ともすれば、少年達はそうした基本的な事を忘れてしまいがち。「きっちりやる事が出来ないものは、直ぐに日本へ帰れ！」と言う言葉に、少年達は、早速身の回りの整理や、ゴミ捨てに走りました。

　また、「出されたものは好き嫌いを言わず、何でも食べろ！」の掟の下、しかし、早速出された「戦士のスープ（ガスパッチョ）」に大苦戦。トマトが嫌いなGAKUとRYUYAは半べそでスープをすすり、SHOUKEIとKAKERUは気持ちが悪くなる始末。それを横目に、がぶがぶと飲んでいたのは、SHOGO、KOSHIRO、YUTOでした。

　翌朝は、いつものように、早起きのYUTOが日本人学校へ、そして、SHOGO、KOSHIRO、GAKUが3人で語学学校へ通い、RYUYAは小学校へ登校。しかし、SHOUKEIとKAKERUは依然としてダウン状態でした。

　午後のトレーニングでは、GAKU、KOSHIRO、YUKI、RYUYAが共に18時から汗を流す一方、SHOGOが今日からコルネヤのフィジカルプログラムに参加、体力を取り戻す為、ランニングを中心とした個別メニューに励んでいました。

 

 

 

　このフィジカルプログラムを担当しているのはミスター・ジェニス。彼は、バルサやスペイン代表のハンドボールのフィジカルコーチも務める程の、知る人ぞ知る存在です。彼の指導の下、SHOGOは課題である脚力をアップする事が出来るでしょうか！？　尚、このプログラムには、来週からYUTOも参加予定です。

　SHOUKEIとYUTOはこの日はオフ、KAKERUは体調不良の為、今日の練習は欠場しました。

　しかし、無くしたはずの携帯を、置き忘れたコルネヤのBARのお姉さんが取って置いてくれ、事無きを得たKAKERUでありました。

　by Keita Uematsu

El Diario de RYUYA ~ 10/11シーズンのスケジュール~

　そして、RYUYA。

　RYUYAも先シーズンの３部リーグから、２部リーグに舞台を上げ、新たな挑戦に挑みます。

　RYUYA所属のコルネヤAlevin C グループ。強豪が揃いも揃っています！バダロナ、サン・アンドレウ、エウロパ、グラマネット、オスピタレット、ダム、そして、バルサ！！！

　強烈過ぎます！

　厳し過ぎます！

　このグループを戦う為には、RYUYAの爆発が不可欠となります。

　バルサはAlevin C と言うチームで、2000年生まれの１軍のチーム。RYUYAにとっては年下の相手となるだけに、負ける訳には行きません。現在１軍昇格を懸けてトレーニングしている、元エスパニョールのセルヒオやビクトルが、ここに登場する可能性もあります。

　コルネヤAlevin C が所属する２部リーグ・グループ１の日程表は こちら

　※尚、試合開催日時は、直前に変更になる場合があるので、あくまでも予定です。

El Diario de RYUYA ~相変わらずなヤツ~

　　Hola !!!

　　フットボール大好き小僧RYUYAが始動しましたぁ！！！

　　常に何処にいてもボールが無いと気が済まない少年。早速新学期の通学を始めた学校へ行く時のリュックサックの膨らみも、ひょっとしたらボールが入っているのではと思うほど（笑）。

　　そんなRYUYA。「サムライ少年の家」の広いベランダを利用してボールを蹴るのは良いのですが、隣の家のベランダに入れまくり、それを勝手に飛び越えて取りに行ったものだから、大家から苦情が（苦笑）！

　　「次やったら警察呼ぶぞ」の一言に、サムライ少年、早くも自粛生活を余儀なくされることに。

　　まぁまぁ、元気が良い事は何より。

　　しかし、少年達をコントロールする、【サムライ少年の家の掟（おきて）】を早急に作成する必要がありそうです（笑）。

 

　　さて、そんなRYUYA。この日はアウェイでのSant Gabriel 戦。3‐1‐2の右サイドバックで先発出場したRYUYA。当然、監督は右からのオーバーラップからの攻撃力に期待している訳です。また、小さいながらも、ハードワークが出来るRYUYA。スピードもあり、ディフェンダーとしても、体を相手にぶつけ、懸命にプレーする姿が見られます。

　もっとも、全体の流れや味方の位置を踏まえてのポジショニング。特に、攻守の切り替えや守備の際の位置取りを修正する必要がありそうです。

　試合は前半の18分2本を終えた時点でSant Gabriel　に2点を先制される苦しい展開。

　後半の3本目、RYUYAは一旦ベンチに退きます。

　そして、最後の18分に再び2トップの右として登場したRYUYA。左サイドのエンリケの突破からのセンターリングを落ち着いて決め、今プレシーズンの初ゴール！！！　１点差に詰め寄ります。すると、今度は再びエンリケがコーナーキックをヘディングで押し込み、遂に同点に追い付きます。しかし、その直後にカウンターから失点を喫し、試合は3‐2で惜しくも敗れてしまいました。

　

　今シーズンは、舞台を一つ上げ、２部リーグを戦うRYUYA擁するAlevin C。同じグループには、バルサの1999年チームの2軍も在籍し、バルサ vs コルネヤの対決も控えています。

　RYUYAの2シーズン目が今、始まりました！

　by Keita Uematsu

El Diario de RYUYA ~新たなシーズンに向けて~

　Muy buenos dias !!!

　　RYUYAが戻って来ました！

　　先シーズン、10ヵ月に渡るシーズンをスペインで過ごし、そして、また新たなシーズンを迎える為に、バルセロナ空港に降り立ちました。

　　今シーズン、1999年チームのコルネヤ、Alevin C のメンバーとして、2部リーグを戦います。今シーズンから、Alevinのレギュレーションが変わり、11歳を中心とする年代までは、フットボール7（7人制フットボール）を行う事になり、新たなメンバー編成が行われました。そして、RYUYAは1軍から6軍まである1999年チームの2軍に当たるAlevin Cとして、スタートを切る事になります。

　まずは、このチームでエースの座を勝ち取り、1軍へ昇格する事が、当面の目標となります。先シーズン、Alevin D でチーム1となる14ゴールを決めたRYUYA。ゴールチャンスの増えるフットボール7では、リーグ戦30試合で目標30ゴールと行きたいところです！

　さぁ、今シーズン、RYUYAにはどのようなシーズンが待ち受けているのでしょうか！？

　今から楽しみです！！！

　by Keita Uematsu

RYUYA VS MASATOU

6月18日

今日は、RYUYA、MASATOUともに18時からの練習でした。

すると、それぞれのチーム同士の監督が何やら話し合いをしています。

何やら試合がありそうな。

ということで、実現した「RYUYA対MASATOU!」

来年度、Alevin A候補チーム対Infantil D候補チームの試合です。

RYUYA、MASATOUそれぞれ2本目からの出場です。

前半戦リードしたのは、Alevin A。チーム内の試合とは思えないほど、激しいぶつかり合い、戦いが繰り広げられます。

左サイド、中央からInfantilのゴールを脅かし、2ゴールを挙げます。

後半、RYUYA、MASATOUともに登場です。

MASATOUは、右のサイドバック。RYUYAは右のFW。

RYUYAは激しいプレス、そしてスピードを活かした裏へのとび出しを見せます。チームのテンポにも随分と適応力を見せているようにも感じました。

一方、MASATOUも今日は、出足の良いスタートでインターセプトを連発します。また、攻撃への参加も幾度見せ、良いアピールをします。

すると、RYUYAが左サイドへとポジションを変更し、MASATOU対RYUYAの1対1が繰り広げられます。ドリブルで左右にMASATOUを揺さぶるRYUYA。フェイントでMASATOUをかわすと、縦へと突破します。

しかし、カバーの選手にカットされコーナーキックを獲得。

一瞬ではありましたが、お互い負けたくない気持ちが見られた勝負でした。

後半は、Infantilが2点。Alevinが1点。トータルでは、Alevin Aが1点差で勝利しました。

1学年下でもさすが、バルセロナ、エスパニョールに次ぐと言われるチームだけあります。良い選手がたくさんいました。

今シーズンも残りわずか。

まもなく、帰国となる一同ですが、最後までしっかりトレーニングを積んでいる様子がみられました。

By Yuya Takaji

El Diario de RYUYA ~Tryout~

今週1週間、時期Alevin Aの練習に参加したRYUYA。

何人かの選手は、選考から振り落とされている中、RYUYAはまだ選考メンバーに残っています。

練習でも、激しくボールを奪いに行くRYUYAの姿が見られました。

土曜日、日曜日は、試合だったのですが腕を負傷し、無念の試合不参加。

あと、1週間ほど残された今シーズンの練習の中で、全力で取り組んでもらいたいと思います。

By Yuya Takaji

El Diario de Ryuya

6月8日

リーガを終え、現在来シーズンのAlevia A候補生とともに練習をするRYUYA。

昨日行われた試合では、大ブレークの3得点!!（試合を見れなかったのが残念!）

しかし、ホームステイ先のJaviからもすぐさま報告が入り、RYUYAはいいプレーをしていたぞ!とのことでした!

そして、迎えた本日の練習。

来シーズンからAlevin世が11人制から7人制に移行するため、トップチームの枠も狭まる中、最後のアピールに挑んでいおりました。

練習中も激しく追いかけるRYUYAの足には、大きなあざだらけ。

闘っているRYUYAの姿が見受けられました。

練習後、RYUYAに足あざだらけだね?と聞くと、

RYUYA「今日スパイクで蹴られたんだよ。でも、一つは家の中で柵にぶつけてできたやつだけどね（笑）」と話してくれました。

勝負のかかった、このTRYOUT期間。チームメイトの中には、来シーズンは下のチームでと告げられる選手もいる中、RYUYAも最後の猛アピールをしています。

監督からOK!という返事をもらえるようにがんばってほしいです！

By YUYA TAKAJI

束の間のオフとTSUBASAとの別れ

　今週末は、メーデーの為、最終的にスクールリーグが無くなった為、久しぶりに、フットボールから離れ、束の間のオフを享受する事に。

　それでも、まずは午前中、RYUYAの公式戦を観戦に行く事に。

　RYUYAの０９／１０シーズンも残り３試合、９ヶ月に渡る３０試合の戦いも、あっという間に終盤に差し掛かった印象があります。すっかりチームの中心として、仲間やその家族達に溶け込んでいるRYUYA。手探りの中で長期留学に挑戦した昨年の秋に比べれば、ある程度の言葉も解し、生活リズムを掴んでいる少し逞しくなったRYUYAの姿がそこにあります。

　さて、この日、８位のCORNELLAは、アウェイで１１位のMARIANAO POBLET戦に挑みます。ホームでは０－０のスコアレスドローに終わった相手です。しかし、前半戦とは明らかに違うコルネヤの姿がそこにありました。パウが先制ゴールを決めると、一度は同点に追いつかれるものの、エンリケが再び勝ち越しゴールを決め、コルネヤが１－２でリードを奪います。この日、４－４－２の左サイドハーフの位置に入ったRYUYAは、盛んにスペースに入り込んでパスを呼び込み、そこからドリブルで仕掛けたり、シンプルに繋ぎ、攻撃形成に一躍買っています。

　後半に入ると、相手にＰＫを与えてしまい、同点にされるピンチがあったものの、運良くこれを相手の１０番が外すと、そこからは完全にコルネヤペース。右のアルベルトからのファーサイドへのクロスに、逆サイドからRYUYAが走り込むも、僅かに足に触れるも、シュートまで行きません。しかし、再び右サイドから逆サイドへ大きなクロスボールが入ると、相手ディフェンダーに走りで競り勝ったRYUYAが、飛び出して来たＧＫをかわして無尽のゴールへ。

　ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーール！！！

　駆けつけた、TSUBASA、KAITO、YUKI、KOSHIROの”即席RYUYA応援団”も大喜びです。

　自分達よりも一足早く夢に向かって突き進んでいるRYUYAの存在は、歳がほぼ変わらないものの、彼等にとっては憧れの存在になっています。

　結局、その後、ビクトルの連続ゴールなどで、コルネヤが１－６で大勝しました。

　残り２試合、少しでも順位を上げて、来シーズンに繋がる活躍を見せてもらいたいものです。

　昼食後は、久々にフットボールから完全に離れ、皆でビーチへ。

　ここ最近の日中は２５度を越す夏日ですが、この日はやや曇り気味。それでも、満場一致で、皆海を欲していました。

　ところで、車中では、なぞなぞや怖い話などで盛り上がっている一方、スペイン語口座も、面白楽しくやっています。

　今では、TSUBASAが「バルサとレアル・マドリードどっちが好き！？」とスペイン語で聞けば、KOSHIROが「腹が減って死にそうだ」と言い、KAITOが「僕は喉がめちゃ渇いた。オレンジジュースが飲みたい」と言い、YUKIが、「桃のジュースとイチゴのジュース、どっちが好き！？」と言い、最後はRYUYAが「１２３，４５６」と言う数字をスペイン語で言って、一日の長ぶりを見せるなど、こちらの言葉にも徐々に適応を見せて来ています。

　海では、水はまだ冷たかったものの、砂に埋もれたり、思い切って海に飛び込む、下着パンツ姿のサムライ少年達の姿がありました。時には喧嘩し、しかし直ぐに仲直りし、あっと言う間に楽しいひと時は過ぎて行きました。

 

 

 

 

　そして、５月２日（日）、いよいよ、４週間に渡ってエスパニョールに初挑戦したTSUBASAが帰国をする時を迎えました。

　「ねぇ、まじで帰りたく無いんだけど。どうしたらいいのぉ！？」と最後の最後まで食い下がっていたTSUBASA。

　”もっともっと上手くなったら、また戻って来な。あいつ等との差を埋める為に、日本でもっともっと頑張るんだ！逆に、差を広げられるなよ！”

　こうして、後ろ髪を強く引かれながら、８歳の小さな少年は、機上の人となりました。

　日本の同学年にはまだ負けたことが無いというTSUBASA。しかし、エスパニョールのカンテラでは、同じ歳のやつらの圧倒的な実力に愕然としたTSUBASA。今回の体験を、自分でどう活かして行くのか。非常に楽しみです。夏には見せなかった、圧倒的な相手を前にした戦意喪失。弱さを見せた今回の彼が、今後どう成長して行くのか、見守って行きたいと思っています。

　その後、懲りずに！？残ったメンバーは、再びビーチを堪能し、新たな一週間に向け、英気を養っていました。

　by Keita Uematsu

バルセロナダービー 【Benjamin A】

　カンペオーネス！カンペオーネス！オーレー！オーレー！オーレー！

　いやぁ、これが９歳の試合ですよ！見ている大人が十分に楽しめる試合を、こいつらはやってくれるわけですよ！

　バルセロナダービーという緊迫した雰囲気の中、ジョアン・ガンペール・シウダード・デポルティーバの広大な敷地の一番奥にある、美しい緑の７人制フットボールコート（人工芝）で、エンジと紺のカラーと、青と白の縦じまカラーのライバル心剥き出しの両チームが激突しました。コートを覆い隠すような観客の数。これが、９歳の試合かと思うほど、周囲は熱気に包まれています。バルサのBenjaminA　vs　エスパニョールのBenjaminAのタイトルを懸けた一戦です。残り４試合を残し、エスパニョールが２６戦２３勝１分２敗、得点１７６、失点３２の勝ち点７０で首位。一方のバルサは、２６戦２２勝２分２敗、得点１４０、失点３５の勝ち点６８で２位。３位以下を大きく突き放し、優勝争いを演じる両チーム。この対決を制したものが、実質チャンピオンになるという大一番です。ちなみに、エスパニョールのホームで行われたダービーは、１－１の引分けでした。

　試合は、序盤から白熱した展開。お互いに激しくプレスを掛け、それでも、両チーム共に巧みなパスワークを駆使し、相手のプレスを回避し、攻撃の糸口を探りあいます。後ろで素早く、正確なパスを繋いで行きます。相手が果敢にプレスに来ても、慌てる事無く、無理な場合は一旦下げ、次の展開を模索して行きます。奪えると見るや、局面局面での攻防は、非常に激しく、両チームの意地がぶつかり合います。そんな中、相手の隙を突いて、鋭く入る楔（くさび）のボールを絶妙なトラップからシュート体制に持ち込むも、素早く体を寄せた相手ディフェンダーが、激しくシュートブロックに行きます。

　レベルの高い攻防が繰り広げられ、見る側としては、ただただ感嘆するばかり。

　前半は、ホームのバルサが見事なパスワークでエスパニョールの守備網を崩し、決定的なチャンスを次々と作り出しますが、GKオリベルの攻守や、バルサのシュートミスに助けられ、なかなかバルサがチャンスをものにする事が出来ません。

　われ等がサムライ少年軍団は、プロであるトップチームに対しては圧倒的にバルサファンぶりを見せているものの、今回は当然、一緒に練習参加しているエスパニョールのカンテラを応援です。特に、YUKIとKOSHIROは普段一緒にやっているメンバー達がこの激戦を戦っているのです。応援しない訳がありません。

　エスパニョールはエースのセルヒオがミドルシュートを放つも、ボールはクロスバーを強く叩き、外れて行きます。

　息詰まる攻防は、０－０のまま前半を終えます。

　タイトル争いは、後半の２５分間に託されます。

　

　後半、徐々にペースを掴んで来たエスパニョールが、やや攻勢に出ます。

　すると、相手のクリアーボールに勢い良く反応した右サイドバックのガッツマン、ビクトルが思い切りの良いミドルシュート！これが、見事にゴール左に突き刺さり、エスパニョールが先制点を上げる事に成功します！

　尻に火が付いたバルサは、そこから反撃、カメルーン人のママドゥや、キャプテンの４番、切れのあるプレーをする１トップの７番等が、怒涛の攻撃を試みます。また、ディフェンスの３人も、チャンスと見るやタイミング良く上がって攻撃に参加、エスパニョールゴールを攻め立てますが、右サイドのビクトル、中央の長身アルティ、そして、左サイドのマルコが奮闘し、後半から入ったGKホアンマもファインセーブを見せます。

　すると、鋭いカウンターから２トップのトニが左サイドを抜け出し、逆サイドでフリーのダニに送り込むと、これをダニが豪快に叩き込み、エスパニョールが０－２とリードを広げます。ダニは、ゴール後、応援に来ていたKOSHIROとYUKIにゴールを捧げるポーズまで見せてくれました。

　バルサも懸命に反撃を試みますが、チーム全体で相手のパスコースを絞り、連動する完成度の高いエスパニョールBenjaminＡは、なかなか崩れません。更には、局地戦でもビクトルやアルティ、ミゲルやマヌ等が体を張って、奮戦。テクニック溢れるバルサの猛者達を寄せ付けません。

　すると、この日大活躍のビクトルが、ハーフライン付近から、２５ｍのロングシュート。これが、前に出ていたバルサＧＫの頭を超え、ゴールネットに突き刺さりました！

　０－３。

  試合終了間際にはホーム寄りのジャッジでバルサがＰＫをものにするも、試合はそのまま１－３で終了。この両雄の激突にしては、思わぬ結果となりました。しかし、完成度の高い試合を実戦し、ライバルの敵地で貴重な勝ち点３を勝ち取ったエスパニョールのプレーぶりは見事と言うしかありません。

　カンペオーネス！カンペオーネス！オーレー！オーレー！オーレー！

　こうして、会場から両チームの奮闘振りに盛大な拍手が送られると共に、まだ数字上は優勝が決まっていないとは言え、実質、優勝を確信したエスパニョールの選手達が、少し気の早いチャンピオンソングを歌い出したと言う訳です。

　われ等がサムライ少年達は、この２０００年生まれの９歳の少年達の戦いぶりに、何を感じ取ったのでしょうか！？

　そして、わが国は、この恐るべきフットボール大国スペインに追いつける日が来るのでしょうか！？

　感嘆と共に、そんな複雑な心境にもなった、少年ダービー観戦の午後でした。

　P.S.そうそう、この日はちょうど、バルサのトップチームが練習をしており、少年達は、ケイタ、トゥーレー・ヤヤ、イブラヒモビッチ等に遭遇し、興奮の雄叫びを上げていました。

　by Keita Uematsu

　

　

TSUBASA & RYUYA 【ストリートサッカー】

　５日（月）はセマナ・サンタという春の連休の最後の祝日。クラブ活動はこの日までオフの為、TSUBASAは時差ボケ解消の為に、午前中、トレーニングする事に。一方、ホームステイ先の小旅行よりも、週末のミニトーナメント戦出場を選び、チームメイトのアーロンの家とエスパニョール寮を渡り歩いて寝泊りしていたRYUYA。２人を連れて、恒例のコンクリートのフットサルコートのある練習場（特訓場）へ。

　すると、そこには中学生の３人組が既にボールを蹴っていて、いきなり試合を申し込まれました。こちらは２人のサムライ少年の私UEMATSU、それに、偶々RYUYAの学校の同級生のクリスティアン、また、偶々居合わせた６歳ぐらいの少年ダニ、そしてクリスティアンのおじいちゃんも加わり、３人vs６人の試合が始まりました。

　体の大きい中学生３人組。しかし、フィールドで一際輝きを見せたのは２人のサムライ少年でした。RYUYAが切り裂きドリブルで３人を次々に抜き去れば、TSUBASAも相手の大きさに怯む事無く、ボールを奪い取り、攻撃を繰り出して行きます。

　中学生「何だこいつら！？ロボットのように動きまくるな！」

　２人のサムライに翻弄されるスペイン人３人組

　“１人、そっちに入れようか！？”

　中学生「いいよ別に」と意地を見せます。

　途中から中学生の仲間が２人加わり、５人ｖｓ６人に。

　しかし、それでも２人の活躍は留まりません。

　RYUYAが巧みなステップワークで中学生達を手玉に取ると、TSUBASAも果敢に巨漢達にアタックし、ボールを奪います。

　途中、クリスティアンとおじいちゃん、そしてダニが帰って行きましたが、５人ｖｓ３人と逆に数的不利になっても、互角以上の戦いを演じます。

　かれこれ１時間半以上は勝負をしていたでしょうか！？それまでの点数は１５ｖｓ８ぐらいでサムライチームがリードしていたのですが、全てをチャラにして、５点勝負をすることに。

　途中、こちらには中東から来たオマールというお兄ちゃんも加わり、４人ｖｓ５人で対決することに。

　ここでも、サムライ２人の活躍で、５ｖｓ２で勝利しました。

　この日は２０度近い日差し、春絶好調日和。

　しかし、２人は、「まだまだやりたい！」

　そこで、今度は２人で特訓する事に。

　まずはミエルダＸと命名された、１ｖｓ１のトレーニング。そこでは、マークを受けた状態で浮き球をコントロール、１ｖｓ１の勝負、そしてシュートまでと、３つの要素を高いレベルでこなさなければいけません。トラップからドリブルで抜き、そしてゴールの４隅にシュートをきっちり決めたら１ポイント。しかし、難易度の高い練習なだけに、なかなか勝負が付きません。

　ドリブルを得意とするRYUYAも、「こいつ、強ぇ～！」とTSUBASAの粘り強いディフェンスに舌を巻きます。

しかし、最後は接戦の末、RYUYAが先に３ポイントをゲットし、勝利しました。

　続いては、パルティード・リフティングと命名された、リフティングのトレーニング。

　“リフティング１万回出来るのと、相手の邪魔を掻い潜りながら５回リフティングするのと、どちらが試合で使える技術でしょう！？”

　RYU＆TSUBASA「邪魔を付ける方」

　というわけで、パルティード・リフティングのトレーニング。

　ここでは、相手を背負いながら、ただ５回のリフティングをするだけです。一方、ディフェンスは、体を寄せ、ちょっとでもボールに触って、相手のリフティングを邪魔し、奪おうとします。まさに、試合と同じシチュエーションの中で、試合で使えるリフティング力が試される練習です。ここでも、互角の戦いが繰り広げられますが、体を上手く使ったTSUBASAが接戦を制し、３ポイント先取で先程の借りを返しました。

　その後、エスパニョール寮へ戻りました。

　夜、夕食もエスパニョール寮で取ったRYUYAが、バケーションから帰って来たホストファミリー、ハビの家に戻ります。

　RYUYA「TSUBASA、じゃあな！」

　TSUBASA「ばいばい」

　そうして、再会を約束した２人は、それぞれの挑戦へ戻って行きました。

　RYUYAはまた明日から日常の生活に戻り、学校がスタートします。

　一方、TSUBASAは明日からエスパニョールでの練習参加がスタートします。

　by Keita Uematsu