2009-10年生まれのベンハミングループは、この日は最初、今キャンプ初めてのゲームを行いました。イチタは2バックの右の位置に入り、的確なプレーと、粘っこいディフェンスで、奮闘していました。
その後は、1対1や、バイタルの攻防を想定したシュートレンジゲーム等に取り組みました。そこでは、2010年生まれのイチタは、2009年生まれのお兄ちゃん達との対決で苦戦を強いられる場面も。レベルのある選手と一緒に揉まれる事も、成長の為には必要です。
2007-08年生まれのアレビングループは、ウォーミングアップの後、ロンド(鳥かご)を行いました。そこでは、昨晩、アクティビティーの際に年下のオバマを叩いて泣かせてしまった罰として、トシユミは1つ目のメニューに参加させてもらえない罰が与えられました。苦笑。ロンドでは、タケルは守備の際、インテンシティの低さを指摘されました。ボールを奪いに行く時は、もっと激しく、厳しい守備が求められます。
ロンドに続いては、フォーメーションからのセンターリングシュート、ミニゲーム、そして、最後はシュート練習と続きました。ボールを持つと、時折鋭い動きを見せるトシユミですが、今この瞬間は何をするのがベストかと言う状況判断にやや難を見せています。タケルは体が大きい分、今はやや動きが緩慢に写ってしまうものの、その分パワーがあります。あとは、腰を落として、体を屈め、シュートはしっかりと枠に打ち込みたいところです。
2005-06年生まれのインファンティルは、ウォーミングアップの後、ボールポゼッションのトレーニング。31人と最も大所帯の同グループ。全員参加のボールポゼッションゲームは、当然ながら、狭いピッチに大人数。そこでは、状況把握と最適解の選択、そしてそれを繰り出す技術を瞬時に求められます。また、スペースが無い為、時には激しい球際の攻防や、ボディーコンタクトの肉弾戦にもなりがちで、フィジカルも求められます。そして、その後は3チームに分かれてのゲームを行いました。ここのグループに入っているのがK.Z. Vermelho(ベルメーリョ)の6人衆。
いつもムードメーカーで輪を盛り上げているコウは、体に似合わず!?広範囲のシュートストップの持ち主。足元の技術も、落ち着いて、正確なフィードを持っています。しかし、時折、パスを出す選択肢を見誤り、ボールロストから、失点に直結するミスを犯してしまうのがたまに傷。GKはミスが許されないシビアなポジション。判断でミスらない戦術眼により磨きを掛ける必要があります。あとは、バックパスのボールが来た方向しか見ていないきらいがあり、ボールを受ける前に、常に逆の状況を見る癖を付けたい。そうすれば、もっと選択肢は広がるはずです。
リンタロウは、細い体をしならせて、的確な判断を下にプレー出来る選手。パスワークにも参加したり、自分で運んだり、戦況を見ながら、最適解を見出せています。課題は見た目通りのフィジカル。一旦相手に捕まってしまうと、体を使って押し切られる場面も。これから、体を作って行く事はもちろんですが、フィジカル勝負に陥らない、より賢いプレーに磨きを掛けたいところです。
スピードとフィジカルを備えたユウト。しかし、大人しめでまだ遠慮がちな面が見られる彼は、ベルメーリョの中で、一番本来の能力を発揮出来ていない一人かもしれません。もっと、本能のままに、貪欲に、がむしゃらにプレーする彼の姿が見たい。
足元のテクニックに秀でたタイチ。狭いエリアでも相手をヒラリ、ヒラリとかわす技術は、キャンプ参加メンバーのスペイン人等も一目置いています。今後は、試合形式の練習の中で、ゴールに直結する仕事ぶりが見たい。
ベルメーリョ6人衆の中でも、プレー中、目立てている一人がヤマト。スピード、技術、フィジカルをバランス良く備え、昨日のゲームでも初ゴールを決めていました。今の所、大きな欠点は見出せません!
そして、最後が小兵のトモタカ。現在、彼の株が急上昇中です!俊敏性が持ち味のトモは、広いレンジを精力的に動き回り、そして、確かな技術と判断を伴ったプレーで、チームの潤滑油になっています。また、彼のボールを一生懸命に追う姿は、頼もしい。時折見せるまた抜きや、相手2人をかわすドリブルなどは、他の参加者達を驚かせる事しばしば。課題はやはり、フィジカルコンタクト。体格では31人中、下から数えて何番目という体格なので、ボディーコンタクトでは厳しい戦いを強いられています。あとは、ボールを奪う際の球際の激しさをもっと求めたい。小兵なだけに、大柄な選手にぶつかって行くのは怖さがあるかもしれませんが、小兵だからこそ、激しい球際のインテンシティーは必要です。
続いては、タカヒロ擁する2003-04のカデテと2002のフベニールの混合グループ。こちらは、ウォーミングアップにフットボールテニスをした後、ミニゲーム。その後は、2対1から2対3になる攻守の切替えの攻防、最後は、センターリングシュートと続きました。
センターバックを本職としているタカ。的確で安定したプレーが持ち味です。簡単な事を、しっかりと確実にこなし続ける事は、とても重要です。ただ、時折、判断ミスして、パスを間違った所に付けてロストするきっかけを作ってしまう事があるので、判断と選択の精度に磨きを掛け、より安定感のある選手になって行ってもらいたい。全てのプレーをバランス良く及第点以上でこなすタカは、コーチ陣からも評価されています。ただ、この日、欠点が発覚!最後の浮き玉のセンターリングを中で合わせる練習で、2度連続、ボレーシュートの空振りを披露!これには、周囲の爆笑を誘っていました!笑 その後のセンターリングでは、見事なヘディングシュートを決め、コーチからは、「ヘディングはGOOD!」と叫ばれていました。笑
練習後は、プールでエンジョイタイム。
その後、昼食を取り、プレ・ベンハミン、ベンハミン、アレビンの3グループは、ピレネー山脈郡に囲まれた盆地にあるこのPuigcerdáから、少し山の方へエクスカーションを行いました。
一方、インファンティルとカデテ・フベニール組は、午後のミニ・ワールドカップの為の試合分けを行いました。そこでは、インファンティルもカデテもフベニールもメンバーがシャッフルされ、8〜9人組の混合チームを6つ作りました。それぞれのチームに、スペイン、フランス、米国、メキシコ、アンドラ、そして日本と言う名前が付けられ、ミニ大会の開催です。
午後のトレーニングでは、最初にお兄ちゃん組が始動。先ほどチーム分けしたメンバーで、7分一本のハーフコートゲームを行いました。その中で、存在感を示していた一人がタカヒロ。センターバックの一角として守備に奮闘すると、途中から中盤にポジションを上げ、最後はミドルシュートを叩き込んでいました。ヤマトも得意の左ウイングの位置で、何度も勝負を仕掛け、チャンスメイクしていました。左サイドバックに入ったリンタロウは、相変わらずの安定感で、的確なプレーを繰り出していました。自分の仕事をきっちりこなして来た今、これからは、オーバーラップで、攻撃にも絡みたい所です。コウはここでは、フィールドプレーヤーに。ディフェンスとして、無難にプレーしていました。トモタカも持ち味の俊敏性と機動力で奮闘していましたが、更に大きいお兄ちゃん達との中で、フィジカルに苦戦する姿がありました。ユウトは前線でパスを受けようと色々と動いていましたが、なかなか良いボールを引き出せず、やや消化不良の様子でした。タイチは午後の練習は、38.4度の熱が出た為、宿舎で休みました。
その後の練習では、クロスバー当て、リフティングゴルフ、フットボールテニス、全員手繋ぎリフティング等、リフレッシュ系のメニューで、選手達は楽しみながら、プレーし、この日を締めくくりました。
エクスカーションを終え、トレーニング場にやって来たプレ・ベンハミン、ベンハミン、アレビンの一向は、それぞれゲームを行いました。アレビンは2チームに分かれてのハーフコートゲーム。タケルは右ウイングやセンターフォワード、そして最後はGKでプレーしました。右ウイングの時には、30m程ドリブルで持ち運び、グラウンダーのセンターリング。見事、味方のゴールをアシストするプレーを見せていました。このプレーで自身を付けたか、そこからは、”ヘイ!”とボールを呼び込む声も聞こえるようになって行きました。トシユミは、左ウイングで主にプレー。良い形で何度かボールを受けたものの、屈強なスペイン人ディフェンスを前に、なかなか効果的なプレーを繰り出す事が出来ませんでした。頑張れ!トシ!
一方、反対側のハーフコートでは、プレ・ベンハミンとベンハミンのメンバーごちゃ混ぜで、3チームに分けてゲームを行いました。1歳、2歳年上のメンバーと混ざっての初めてのトレーニング。2011年の5人だけでの練習の時とは、勝手が違いました。フィジカルとスピードでハンデを追う我らが小2の三人衆は、全体的に、やりたい事の20%もやらせてもらえなかったかもしれません。それでも、球際の攻防では、午前中に見せたような激しい当たりで奪いに行ったり、フィジカル、スピード、テクニックを備えた2009年生まれのお兄ちゃんルーカスのドリブルを、必死の形相で食らいついて行くイッキの姿や、カウンターのチャンスに走り込み、バイタルエリアでボールを受けると、相手の寄せが来る前にミドルシュート!これを見事に決めるユウキの姿など、奮闘する姿も見られました。タカトも奮戦していましたが、ボールが来たら、まずは自分の形で持ちたがる彼は、その間にプレスを掛けられ、ボールをロストしてしまうシーンが多々見られました。相手が屈強になってくればなるほど、もっと良い状況判断の中で、最適解はどんなプレーなのか、考える力を身に付ける必要があります。イチタも右サイドバックとして、懸命に走っていました。1歳上の屈強なお兄ちゃん達のスピード感に対しては分が悪いものの、頭を使った的確なプレーで、イチタなりに奮闘していました。
午後の練習を終えると、夕食、そして、ホテルの庭で即席の”蚤の市”が行われました。そこでは、10箇所に設置されたアクティビティ(ボール投げ、フットボールボーリング、目隠し王冠、ストローコップ落とし、スプーン卓球運びなどなど)に挑戦、成功すると、お金代わりの石がもらえ、それを交換所でお菓子に代えて貰え、皆、思い思いに楽しんでいました。
キャンプは、まだまだ続きます。。。